犬は飼い主に忠実で、猫は気まぐれとよく言われるが、犬と猫の人間への愛情を科学的に分析した結果は…。英メディア『metro.co.uk』などが伝えている。


イギリスの人気番組『BBCドキュメンタリー』の「Cats vs Dogs」特集で、“ラブホルモン”や“抱擁ホルモン”とも呼ばれる「オキシトシン」の分泌に関して犬と猫への科学的な実験が行われた。オキシトシンは人間関係が良好な時や、抱擁などの皮膚接触により分泌されるホルモンで、犬や猫が飼い主と接する時にも分泌される。母親と赤ちゃんとの間に強い絆が生まれた時に出されるのもこのオキシトシンで、恐怖心を減少させたり信頼感をアップさせたりする働きがあるという。

BBCの実験では、犬と猫10匹ずつの唾液を採取し、飼い主と遊ぶ前と後でのオキシトシンレベルを測定し比較した。その結果、平均で犬は52.7%、猫は12%のオキシトシンレベルが上昇したという。実験を担当した神経科学者ポール・ザック博士は「犬は猫よりも飼い主に愛情や絆を感じているということです。
犬のオキシトシンは猫の5倍近く分泌されていますから、その違いは歴然としています」と語っている。

ザック博士は犬のオキシトシンレベルの高さにも注目しており、「人間が家族間で行った同様の実験では、オキシトシンレベルが40~60%上昇するという結果が出ています。これと比較しても、犬の飼い主に対する愛情というのは非常に強いことが科学的に証明されたことになります」と結果を分析している。

ところで犬ほどではないが、猫もオキシトシンを分泌する。個体差もあるだろうが、“猫は猫なりに飼い主への愛情を感じている”といったところであろうか。猫が時にクールに振る舞うのも納得である。


出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)