妊娠が分かると出産予定日が伝えられるものの、いつ陣痛が始まるのかは人によって異なるため出先で突然陣痛が始まり出産したというニュースも多い。サウジアラビア西部メッカの高校でも1月2日に行われた英語試験の開始直前、ある生徒の陣痛が突然始まり、その後救急車が到着する寸前に校内で赤ちゃんが誕生した。
サウジのニュースサイト『Okaz』が伝えている。

試験開始直前という緊張感が漂うなか、突然響き渡った叫び声に他の生徒達は一体何が起こったのか驚いたに違いない。何事かと駆けつけた担当教師は、叫び声の主であるホームスクーリングの生徒Zuhoorさんから「破水し陣痛が始まった」という衝撃的な告白を聞かされた。

ホームスクーリングの生徒は普段自宅で学習しているが、試験は学校で受けなければならないそうだ。Zuhoorさんは臨月だったものの、この日まで全く陣痛が起こる気配がなかったため登校していた。

陣痛の痛みで叫び続けるZuhoorさんを試験監督の教師が外に連れ出し、救急車が到着するまでの間は他の女性職員2人と共にZuhoorさんに付き添うこととなった。


しかし救急隊員が到着する直前、Zuhoorさんは校内で女の赤ちゃんを出産した。後にZainabちゃんと名付けられたこの赤ちゃんは、付き添っていた教師らによって取り上げられたそうだ。

Zainabちゃんはその後診察のため、Zuhoorさんと近所の病院に一旦入院したものの、現在は母子とも退院し帰宅している。思いがけない状況での出産となってしまったが、Zuhoorさんは「先生方と職員の皆さんの手厚い対応と親切な手助けに、本当に感謝しています」と話しているという。

画像は『Gulf News 2018年1月3日付「Student gives birth while taking exam in Saudi Arabia」(Image Credit: Okaz)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)