様々な波を乗り越えて人生をともに歩んできた夫婦。今年6月に結婚55周年を迎える2人のために、写真家の孫が「特別な思い出を」と夫婦が出会ったレストランで記念撮影を行った。
米メディア『Inside Edition』『PEOPLE.com』『ABC News』などが伝えている。

米ミズーリ州セントルイスに住むエルマー・アームストロングさん(76歳)とフランさん(76歳)は、今年の6月22日に結婚55周年を迎える。2人が初めて出会ったのは1962年3月、カジュアルレストランチェーン店「Steak’n Shake(ステーキ・アンド・シェイク)」の外だった。

出会った頃のことを振り返るエルマーさんは、フランさんとフランさんの親友に当初はつれない態度を取られたと笑う。

「あの日は雨が降っていて。店先で車の中にいるフランを見て話しかけたのですが、彼女と彼女の親友からは無視されてしまいました。」

しかしエルマーさんは知り合いがフランさんの車に乗り込んだのを見て、共通の友人がいることを知った。
このチャンスを狙ってエルマーさんは再びフランさんたちに声をかけ、皆で一緒にレストランで食事をしたそうだ。

その後、エルマーさんはフランさんの友人をデートに誘ったが、彼女からは「私のことは放っておいて。フランに電話して誘えば?」と返ってきたため、エルマーさんはその通りにした。そして交際を始めたエルマーさんとフランさんは、翌年6月22日に結婚した。

2人の子供と4人の孫に恵まれ、様々な波を乗り越えて55年の歳月をともにしてきたエルマーさんとフランさん。その馴れ初め話を孫のひとりで写真家のコートニー・ステップさん(24歳)は幼い頃から耳にしていたが、「祖父母の結婚記念日のお祝いに何か特別なことをしたい」と思い立ったという。


「誰にでも言えることでしょうが、結婚してもそれを長続きさせることは容易ではないと思うのです。だから55年もずっと一緒にいる祖父母はとても特別だと思うし、記念に2人が初めてデートした場所で写真撮影しようと伝えました。」

思わぬ申し出に大喜びしたエルマーさんとフランさんは、コートニーさんと一緒に地元セントルイスにある「Steak’n Shake」を訪れ、記念撮影を行った。ただ残念なことに、エルマーさんとフランさんの思い出の店は何年も前に閉店していたため、同じエリアにある別の店舗に出向いた。

エルマーさんとフランさんは、出会った時と同じようにハンバーガーとストロベリーシェイクを注文した。仲睦まじく笑い合いながら撮影に挑み、コートニーさんは「2人はずっとクスクス笑っていました。きっと懐かしい昔の記憶が蘇ってきたのでしょう」と話している。
今回の撮影を知ったコートニーさんの友人が、フランさんに花束を、そしてエルマーさんにはボタンホールに刺す飾り花をプレゼントしてくれたそうだ。無事に撮影を終えたコートニーさんはこのように語っている。

「2人の関係は“真実の愛”の素晴らしいたとえだと思います。2人は大親友でとても仲が良く、互いをいつも思いやっています。真実の愛だからこそこんなふうに長く続くのだということを2人から学ばされます。」

できあがった写真を見て、フランさんは「一生この写真を大切にするわ」と喜びを露わにした。2人のスイートな写真はソーシャルメディアでも話題になり、コートニーさんは予想外の反響に驚きながらも「祖父母は、インスパイアされるべき素敵なカップルですから」と嬉しそうだ。
一方、エルマーさんは長い結婚生活を振り返りこのように明かしている。

「妻と私は喧嘩もしますよ。でも55年の結婚生活で互いに学んだことは、許し合うということですね。間違ったことがあればきちんと正していき、怒りや憎しみをいつまでも引きずらない。夫婦一緒に何事も乗り越えて、前に進んでいくことが大切だと思います。」

2人の記念撮影を知った「Steak’n Shake」は、メールで2人にギフトを贈呈したという。

画像は『Inside Edition 2018年3月17日付「76-Year-Old Couple Married For 55 Years Takes Anniversary Pictures at Restaurant Where They Met」(CMS Photography LLC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)