(台北 23日 中央社)今年8月にフランス・パリで開催される性的少数者(LGBT)を対象にした総合競技大会「ゲイゲームズ」に台湾の代表団が初めて「台湾」名義で出場する。中華民国国旗「青天白日満地紅旗」の使用も認められた。
選手団団長を務めるLGBT活動家、祁家威氏は23日、立法院(国会)で開かれた記者会見で、監察委員の張武修氏から国旗を受け取った。

台湾は国際試合などの際、中国の圧力を背景に「チャイニーズ・タイペイ」名義での出場を余儀なくされており、中華オリンピック委員会旗を用いることになっている。

祁氏は、台湾の選手たちはゲイゲームズにこれまで個人で出場してきたと紹介した上で、今回初めて「台湾代表」として国旗を使用して大会に参加できると喜びを示した。また、2022年の次回大会開催地が中国・香港に決まっていることに触れ、「台湾は今回ほどチャンスに恵まれないだろう」と台湾名義での出場が困難になるとの見方を示した。

ゲイゲームズはゲイゲームズ連盟(FGG)がスポーツ活動を通じたLGBTの理解促進などを目的に1982年から4年に1度開催。今年の大会には約90カ国から1万人余りが出場するとみられる。
この日の記者会見を主催した台湾同志運動発展協会の楊智群理事長は、2026年大会の台湾開催を目指す計画を明らかにした。

(范正祥/編集:楊千慧)