光脱毛とは光を使って脱毛する方法で、脱毛サロンで受けられるポピュラーな脱毛です。
フラッシュ脱毛・美容脱毛とも呼ばれていて、脱毛機を使い肌に光を当てるだけで脱毛がおこなえます。
ここでは、光脱毛で毛が抜ける仕組みや光脱毛の3つの種類について説明します。脱毛の特徴や痛み、主な脱毛サロンがどんな光脱毛を採用しているのかについてもまとめました。
光脱毛で効果を実感できないときの原因や、少しでも効果を得るためにできることも紹介しているので、サロンで脱毛するときの参考にしてください。
光脱毛とは一般的に脱毛サロンで行われている、光を肌に当てて脱毛する方法です。カメラのフラッシュのようなピカッとした光を使うので、フラッシュ脱毛とも呼ばれています。
光脱毛は、毛をつくる組織にダメージを与えることで脱毛を促すことができます。
光脱毛は脱毛サロンでしかおこなえないというものではありません。自宅で光脱毛にトライできる家庭用光美容器については、こちらの記事に詳しく紹介しています!
光脱毛でダメージを与えるターゲットは、毛の組織である毛根や毛包です。光脱毛にはいくつかの方法がありますが、多くのサロンで採用されている光脱毛では、光が毛の黒い色(メラニン)に反応して熱エネルギーに変わり、熱によって組織を変性させます。
何度も光を照射し毛にダメージを加えていくと、今生えている毛が弱くなっていき、次の毛の生成がうまくできなくなります。
光脱毛後に毛がすぐに抜けるということはなく、抜け落ちるのはだいたい2週間ほど後です。一度抜け落ちても毛はまた生えてくるのですが、徐々に弱々しい毛になっていき、次の毛が生えにくくなります。
光脱毛の経過は以下のようになっています。
光脱毛の多くは、毛の生えかわりのタイミングに合わせて脱毛をおこないます。
このとき、成長途中の毛に光を当てることが脱毛効果を出すポイントです。成長期の毛は、黒い毛を伸ばすためにメラニンが豊富であり、光脱毛の光に強く反応するからです。
多くの脱毛サロンでは、毛の成長に合わせて2~3カ月に1度脱毛に通うようになっています。光脱毛は、継続して脱毛に通うことで時間をかけて毛を減らしていく脱毛方法です。
光脱毛は一般的に、1回あたりの脱毛料金がリーズナブルというメリットがあります。また脱毛時の肌への刺激や痛みも抑えられています。
手軽に受けられることから、多くのサロンで取り扱いのある脱毛方法です。
光脱毛は光の出力が弱めなので、脱毛効果の現れ方はゆるやかです。満足できる効果を得られるまでの脱毛回数は比較的多く、脱毛の頻度が2~3カ月に1度ということもあって、通う期間が長くなる傾向があります。※
光脱毛の方式によって得意な毛質が異なり、産毛や色の薄い毛の脱毛が苦手な場合があります。また日焼けした肌、ホクロやシミのある肌は脱毛をおこなえないこともあります。
サロンで脱毛を受ける際に、照射時の痛みが気になるという人も多いかもしれません。痛みには個人差がつきものですが、光脱毛は照射する光が弱いため、一般的に痛みはおだやかです。
光脱毛の中でも痛みを感じやすいといわれるIPL方式の脱毛では、照射時の痛みについて“肌をパチンとゴムを弾くような”などと形容されます。
脱毛サロンではカウンセリング時にテスト照射をしてもらえるところがあるので、光脱毛の痛みや肌への刺激が不安な方は、テスト照射を受けてみることをおすすめします。
光脱毛は大きく分けて3種類の方式があります。
光脱毛は、使用する脱毛方式・脱毛機によって作用が多少異なります。
IPL脱毛、SSC脱毛、SHR脱毛はそれぞれ得意な毛質や照射できる肌、痛みや肌への刺激などが違うので、脱毛サロンを検討するときは自分の毛質や肌質に合った脱毛方式を選ぶと良いでしょう。
3種類の光脱毛方式について、順に説明していきます。
IPLとは、インテンス・パルス・ライトという光の略称です。
IPL方式の脱毛は従来からおこなわれている脱毛方法であり、幅広い脱毛サロンで採用されています。数多くの実績を誇る脱毛方法です。
IPL脱毛は毛のメラニン色素に反応する光を照射し、毛根に熱のダメージを与えることで毛の生成を抑えます。メラニン色素に強く反応するという性質上、黒々とした濃い毛により効果を実感しやすい脱毛です。
日焼け肌やシミなど、色の濃い肌や部位には照射ができず、産毛など色の薄い毛には効果を実感しにくいという特徴があります。
また後述するSSC脱毛やSHR脱毛に比べると、やや痛みが強くなる傾向があります。
IPL脱毛の仕組みや効果、痛みなどについて詳しくまとめた記事はこちらです。
SSC脱毛とはスムーススキンコントロールの略で、なめらかな肌をコントロールするという意味があります。
抑毛・制毛成分を含んだジェルを肌に塗り、その上から光を当てる相乗効果で毛の成長を抑制します。
毛穴に入り込んだジェルの働きで脱毛をおこなうものなので、毛根に熱ダメージを与える従来からある脱毛方法とは仕組みが異なります。
SSC脱毛は毛穴に浸透して制毛・抑毛効果を得るので、濃い毛にも薄い毛にも対応した脱毛方法です。光がジェルに吸収されるため痛みは感じにくい傾向があり、肌への刺激も抑えられます。
メラニン色素に反応する光を利用するため、日焼けした肌や色黒肌には基本的に照射はできません。
SSC脱毛の仕組みや特徴、メリットとデメリットについてはこちらの記事にくわしくまとめました!
SHR脱毛はスーパーヘアリムーバルの略で、蓄熱式脱毛とも呼ばれます。光脱毛方法のなかでは比較的新しい技術で、導入する脱毛サロンが増えつつある脱毛方法です。
SHR脱毛がターゲットとしているのは“バルジ領域”という毛を作る命令を出す器官で、弱めの光を連続して当てて熱ダメージを蓄積させることでこれからの発毛を抑えます。
SHR脱毛はメラニン色素に反応させる脱毛ではないため、日焼け肌にも照射が可能です。産毛にも濃い毛にも対応しており、痛みも軽減されるという特徴があります。
毛の生えかわりのタイミングに左右されない脱毛なので、1ヵ月間隔で脱毛を進めることができる脱毛サロンもあり、脱毛にかかる期間が短くてすむという特徴があります。
今ある毛に対してではなく、次に生えてくる毛に向けて作用する方法なので、IPL脱毛などよりも効果を感じにくい傾向があります。
SHR脱毛の特徴や効果、回数の目安や痛みについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてください!
脱毛サロン各社はどんな光脱毛機を使っているのでしょうか。脱毛方式ごとに、採用している脱毛サロンを紹介します。
銀座カラーやリンリンは、光脱毛として脱毛実績の多いIPL方式の脱毛を採用しています。
ストラッシュやラココはSHR方式の脱毛機を使用し、毛質などに応じてより適した脱毛がおこなえます。
編集部Miho
脱毛したい部位にどんな毛が生えているか確認して、それに適した脱毛方法をチェックしてみましょう。そのうえでふさわしい脱毛サロンを選ぶといいかも!
脱毛サロンの選び方や脱毛料金、申し込む際のチェックポイントなどはこちらの記事も参考にしてください。
脱毛サロンで光脱毛をしたのに効果が感じられない……という脱毛経験者の声を聞いたことがあるかもしれません。
数カ月~1年など、長い期間を費やして光脱毛に通っているのに効果がないという場合は、脱毛のやり方に落ち度がある・脱毛方法が合っていない、という可能性があります。
そのほか、光脱毛で効果がないと思えてしまうケースには、こんな理由が考えられます。
光脱毛の効果がないと感じているケースに、“まだ効果を実感できる段階ではない”という場合があります。
光脱毛は、脱毛を受けてから毛が抜け落ちるまでは約2週間かかるのが一般的です。個人差はあるものの、脱毛直後に肌がスッキリきれいになる!ということはほとんどありません。
脱毛をすると、今か今かと毛が抜け落ちるのを待ってしまいますが、焦らずに2週間待ってみましょう。
毛質や肌質が人それぞれであるように、光脱毛の効果をすぐに実感できる毛もあれば、時間がかかる毛もあります。
多くのサロンで使われているIPL脱毛などでは、黒色のメラニン色素に反応する光を使用しておこなうため、色の薄い毛や産毛は効果を実感しづらいという特徴があります。全般的に毛が薄い人、産毛が多い人は、脱毛効果を目で見て実感するまでには時間がかかるかもしれません。
同様に、顔や背中など産毛の多い部位は、一般的に効果があらわれにくいと言われています。
そのほかにも、VIOの毛は黒々としていて効果も期待できそうなのですが、毛根がしっかりしていることが多いので、すんなり抜けてくれない場合があります。
また毛が密集している部位、皮膚が分厚い部位などは、効果がすぐに出ないかもしれないと考えておきましょう。
最初は脱毛効果が感じられたのにだんだん効果が弱くなってきた気がする……という場合は、毛量が減ってきて毛が薄くなり、劇的な効果が得にくくなったというケースもあります。
脱毛の光の出力が弱いために、期待するほどの効果が得られていないケースがあります。
たとえばVIOは皮膚が薄く繊細な部位なので、サロンによっては光の出力を弱めに設定していることがあります。出力を上げると痛みにもつながりやすいため、スタッフは慎重に照射しています。
脱毛する部位の肌のコンディションが良くない(乾燥している・荒れている・日焼けしているなどの)場合も同様です。
いずれの場合も、1回の照射だけでは毛が抜けにくいのですが、複数回脱毛を受けることで徐々に効果を実感できるようになっていきます。
光脱毛の後、毛が抜けるのを実感するには約2週間が必要です。
始めの数回の脱毛で効果が実感できなくても継続的に脱毛していくことが大切で、かんたんには抜けなかった毛も時間の経過とともにスルッと抜けることがあります。
光脱毛はワックス脱毛や脱毛クリームのような、毛に対して即効性のある処理方法ではありません。複数回の脱毛により徐々に毛が弱り、抜け落ちる脱毛方法です。
脱毛サロンの回数コースとしてよく見られるのは、6回、12回といったプランです。なかには12回以上のコースや通い放題プランを設けているサロンも見られます。
毛の生えかわりのタイミングに合わせ、脱毛スケジュールに沿って通い続けることが、理想の肌を手に入れる近道です。
光脱毛をより効果的におこなうために自分でできることがあります。
保湿をこころがけ、肌の調子を整えると照射の出力を上げても耐えられる肌になります。サロンのスタッフも、うるおいのある健やかな肌であると判断すれば、より効果を与えられるような出力に調整して脱毛をおこなってくれます。
充分に水分を含んだ肌はキメが細かく、照射された光が毛根に届きやすくなるというメリットもあります。お風呂上りなどに、化粧水や乳液などを使って脱毛部位を保湿ケアすることをおすすめします。
脱毛スケジュールを守り、タイミングに合わせて脱毛を続けることで、成長期の毛を狙い撃ちすることができます。効率よく脱毛を進めるコツの1つです。
日焼けした肌はそもそも脱毛ができない場合があります。
メラニン色素に反応するタイプの脱毛では色の濃い肌に光が集中してしまい、毛根に向かう光が少なくなってしまうことがあります。これでは思ったような脱毛効果が得られません。
脱毛中は日焼け止めなどを使ってUVカットにつとめます。日焼けをしがちな人は、SHR脱毛など日焼け肌でも照射可能な光脱毛を選ぶのも一手です。
生えかけた毛が気になったからといって毛抜きで抜いてしまうと、生えかわりの周期が乱れてしまうことがあります。きちんとスケジュールをたてて脱毛していても効果を得にくくなってしまうので、脱毛中の毛抜きでの自己処理は厳禁です。
脱毛後の毛が気になる時は、電気シェーバーなどで処理するようにします。