ベクタスは医療脱毛クリニックで使われる脱毛機の1つで、背中や足などの広い範囲を短時間で脱毛が行える上、日焼けした肌にも照射できる脱毛機です。
この記事では、ベクタスの脱毛時の痛みの程度や効果、脱毛の特徴について詳しく解説していきます。あわせて、ベクタスを採用しているクリニックも紹介していますので、医療脱毛選びの参考にしてください。
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画像引用:MedicalEXPO
ベクタスはダイオードレーザーを使用した医療レーザー脱毛機で、メラニン(黒い色)に反応して毛包を壊す脱毛方式を採用しています。肌のメラニンを測定する機能がついていて、自動で最適なレーザー出力を設定してくれるという先進的な脱毛機です。
ベクタスによる脱毛のポイントとして、こちらの3点があります。
ベクタスはレーザーの出力を自在に変えられる設計となっており、部位ごと、毛質ごとに最適な出力を選べます。太くて濃い毛、細くて薄い毛のどちらにも対応した脱毛機です。
ベクタスに搭載されているダイオードレーザーは、黄色みを帯びた肌色・黒い毛という毛質に適しているといわれています。日本人に向いているレーザーを使い、オーダーメイド感覚で微調整を行うことで、従来の脱毛では難しいとされてきた産毛も照射もできるようになりました。
ベクタスは広い照射面のハンドピースを備えていて、広範囲を照射できるという特徴があります。一回に照射できる範囲が広いので、背中や脚、胸や腹などの広い部位をスピーディーに脱毛できます。
ベクタスの照射面は23mm×32mmで、多くの種類がある脱毛機の中でもトップクラスの広さです。
ダイオードレーザー脱毛機は高出力で脱毛が行えるものの、照射を少しずつ進めていくしくみのため、脱毛時間が比較的長いといわれてきました。ベクタスであれば全身脱毛でも今までより短時間で照射が終わるようになり、ストレスの少ない脱毛が受けられます。
肌に対して均一にレーザーを照射できるように、照射面が四角く設計されていて、照射ムラが起こしにくくなっているのもベクタスの長所です。円形の照射面だと、円と円との間に照射できない部分が発生しますが、四角であればすきまなくレーザーを当てられるので、均質な脱毛ができます。
ベクタスにはオリジナルの冷却システムも備わっています。脱毛時は、レーザー照射と一緒に肌をすみやかに冷やすことができるので、冷却ジェルを塗る必要がありません。脱毛前にジェルを塗り広げる時間、脱毛後にジェルを拭き取る時間を省けるので、脱毛の所要時間がぐっと短くなりました。
ベクタスは、これまで脱毛が難しいとされてきた日焼け肌や色の黒い肌にも照射ができるようになりました。脱毛する人に合わせてレーザーの出力を変更し、効率よく脱毛を進められます。
ベクタス独自の機能に、メラニンチェッカー“スキンテル”があります。これは肌にあるメラニンを計測するシステムで、メラニンの量を数値化し、最適なレーザー出力を自動で調整してくれます。肌に与える負担やリスクを減らし、脱毛の効果を最大限に発揮できます。
編集部Miho
たとえば前の脱毛時より日焼けしてしまった……という場合、前回の出力のまま照射をするのではなく、変化した肌色を正確に測ってレーザーの出力を再調整してくれるんだって!
ベクタスは、ダイオードレーザーが毛のメラニン(黒い部分)に吸収され熱を放出し、その熱エネルギーによって毛根と毛包を壊すことで脱毛します。
これは従来から使われている脱毛方法であり、熱で毛根を壊すので“熱破壊式”といわれています。毛根や毛包をターゲットに、1ショットずつレーザーを照射していくことから、ショット式・単発照射式とも呼ばれる脱毛方法です。
ベクタスのスペックをチェックしていきましょう。
ベクタス | |
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レーザーの種類 | ダイオードレーザー 波長810nm (熱破壊式) |
冷却システム | コンタクトクーリングシステム 照射と同時に肌を冷却 |
照射サイズ | スモール 12mm×12mm ラージ 23mm×32mm |
太い毛・濃い毛 | ◎ ヤグレーザー使用機種ほどではないが、太く濃い毛に効果を発揮 |
産毛・細い毛 | ○ 蓄熱式脱毛ほどではないが、産毛や細い毛にも対応 |
対応する肌色 | 色黒肌・日焼け肌もメラニンを測定して照射可能 |
痛み | 冷却システムで痛みを軽減 |
開発会社 | サイノシュアー社 (アメリカ) |
許認可 | メラニンチェッカー“スキンテル”がアメリカFDA認可 |
ベクタスはアメリカのサイノシュアー社が開発した脱毛機で、照射と同時に肌を冷却するクーリングシステムを搭載しています。
医療脱毛で使用するレーザーは光エネルギーを熱エネルギーに変えて毛根を壊すのですが、必要以上の熱を与えると肌への刺激や痛みとなります。ベクタスは冷却システムを搭載することで、レーザーの照射と同時に肌を冷やし、脱毛時の痛みや刺激を抑えてくれます。
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スキンテル 画像引用:ダーマルレーザー社(カナダ)
ベクタスのメラニンを計測する機能は“スキンテル”と呼ばれ、日本の厚生労働省にあたる米国FDAの認可を取得しています。スキンテルによって肌の中にあるメラニンを測定し、メラニン量に応じて出力を自動調整する機能がベクタスにあります。
今までの脱毛では、レーザーの出力調整が医療スタッフの経験や勘にゆだねられており、脱毛効果は医療スタッフの熟練度に左右されやすいものでした。ベクタスはメラニンを計測することでより精密に出力を設定できるようになり、1人1人の肌に合わせて最適な照射ができます。
ベクタスのメリットとデメリットをまとめました。
レーザーの出力を調整できるので幅広い毛質に対応できることがベクタスの強みの1つです。ただし、メラニンに反応して脱毛するベクタスは、極端に色の薄い毛は効果が出にくくなっています。
編集部Yuko
ベクタスはどちらかといえば濃くてはっきりした毛や剛毛が得意。脇などの黒々とした毛に向いているみたいね。
脱毛時はメラニンを測定することにより、肌の色に合わせた出力を選んでレーザーを照射します。肌に与える刺激を少なくし、リスクを抑えられます。
ベクタスは照射面が広くて1回に広範囲に照射できることが長所ですが、逆に細かな部位の脱毛はやや苦手です。
レーザー脱毛機では標準的なサイズである12×12mmのハンドピースも使えますが、より細かな脱毛に対応したハンドピースはついていません。そのため指や顔などの狭くてでこぼこした部位には、均一に照射をすることが難しくなります。
ベクタスとともに複数の脱毛機を利用している医療脱毛クリニックでは、体の広い範囲(背中や足など)をベクタスで脱毛した後、狭い部位をほかの脱毛機で仕上げるといった脱毛を行っているところもあります。
痛みについては、ベクタスは“ちくちくとした痛み”を感じるといわれています。
広範囲に照射できるので照射回数が少なく痛みを感じる頻度自体が減ること、痛みを抑える冷却システムがあることなどによりある程度緩和できますが、痛みが完全にゼロになるということはありません。
編集部Miho
どうしても痛みが不安という場合は、医師に相談して麻酔を処方してもらうこともできるよ!
幅広い毛質や肌色に対応しているベクタスですが、国内の導入クリニックがなかなか見つからないのが少々残念なところです。以下に、ベクタスを導入していて複数の医院を持つリニックをあげてみました。医療脱毛を選ぶときの参考にしてください。
ベクタスを利用しているクリニックはこちらです。
クリニック | 取り扱いのある脱毛機 | 代表的な脱毛プラン |
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ルシアクリニック | ベクタス ジェントルレーズプロ |
まるごと全身脱毛(顔、VIO除く) 5回 165,000円(税込) |
ミセルクリニック | ベクタス ジェントルレーズプロ メディオスターネクストプロ ※西宮院・加古川院・姫路院のみベクタス使用 |
トータル全身脱毛(顔、VIO除く) 5回 217,800円(税込) |
フェミークリニック | ベクタス ジェントルレーズプロ ジェントルレーズ ジェントルマックス ジェントルマックスプロ ライトシェア ※肌質・毛質・体調等を考慮して脱毛機を選択 |
全身脱毛(顔、VIO除く) 5回 220,000円(税込) |
その他の医療脱毛クリニックの料金や選び方については次の記事で紹介しています。
ベクタスはルシアクリニックでジェントルレーズプロとともに採用されている脱毛機です。主に敏感肌の方、肌への負担が気になる方にベクタスによる脱毛を行っています。
ベクタスの脱毛は照射時間が短くて済み、照射ムラも少ないことが利点です。色素の薄い産毛にも対応しており、日焼けした肌にも照射できます。
肌質、肌⾊、毛質に合わせて2 種類の医療レーザー脱毛機を使い分けているルシアクリニックは、万⼀のことがあっても、すぐにドクターが処置してくれます。痛みや肌への影響が心配という方も気軽に相談してみてください。