コースの途中で脱毛効果に満足できた、通えない事情ができてしまった、契約直後にやっぱりやめたくなったなど、医療脱毛を解約したい理由は様々です。
この記事では、医療脱毛の解約方法としてクーリングオフと途中解約の違いを解説し、それぞれの条件・解約から返金までの手順のほか、脱毛コースを途中解約した場合ローンはどうなるかや大手医療脱毛クリニックごとの解約手数料・有効期限について紹介しています。
医療脱毛を解約するには、申告するタイミングや脱毛コースの消化状況によって可能な方法が2つあります。
医療脱毛は、2017年12月に改正された特定商取引法によってクーリングオフができるようになりました。クーリングオフは期限内に申告することで契約金額が全額返金されるため、契約直後に解約したくなった場合は速やかに手続きをすすめましょう。
万が一クーリングオフの期間を過ぎてしまった場合でも、途中解約として解約自体はできます。
クーリングオフは一度契約を結んだ申し込みであっても、一定期間内に申告することで解約理由にかかわらず契約を解除したり契約代金が返金される制度です。
クーリングオフを申し込む際に特に気をつけたいのは、契約した日を1日目として8日目までに書面で申告しなければならない点です。電話やメールでも申し出ること自体は可能ですが、書面という正式な記録を残しておくことでトラブルを防ぐことができます。
クーリングオフの締め切りである「8日目」とは相手に届くまでの期限ではなく、書面を発送する際の消印が8日以内だったらOKという意味なので覚えておきましょう。
1回ずつ契約して脱毛する都度払いや初回限定の脱毛体験は、契約期間が条件に当てはまらないためクーリングオフの対象外となります。
クーリングオフは5つの手順で手続きができます。
クーリングオフを申告する書面には、いくつか書き方のポイントがあります。
書面には必ず「通知書」と書き、契約した商品名と金額、契約日とクリニック名、申告日と自分の氏名・住所、現金で支払った場合は返金先の口座情報、「支払った○○円をすみやかに返還してください」といった文言を記載します。
クレジットやローンで支払っていた場合は、クレジット会社または信販会社に送る書面も作成します。作成した書面をコピーする時は、通知書側だけでなく宛名側もコピーしておくと良いでしょう。
クーリングオフの書面は、差し出した記録が残ったり追跡ができる郵送方法がおすすめですが、これらは郵便局の窓口で申し込む必要があり切手代の他に追加料金がかかります。簡易書留は+320円程度、内容証明郵便では+1,200円前後が加算され、内容証明郵便は発送時に印鑑が必要になります。
また、クーリングオフの手続き後なかなか返金されないケースもあるようなので、クリニックから連絡がきたタイミングで、おおまかな返金時期を確認しておくと良いでしょう。
医療脱毛をコース途中で解約したい人やクーリングオフの期間が過ぎてしまった場合は、途中解約という形で契約を解除することができます。
医療脱毛の途中解約は、役務提供期間(=脱毛コースの契約期間)内に契約を解消する方法で、違約金などを払って解約する必要があるため全額返金されるわけではありません。
クリニックによっては違約金が異なり、役務提供期間と脱毛コースの有効期限が違うところもあるようなので、自分が契約した脱毛コースの解約手数料や役務提供期間はいつまでかを契約書でよく確認してください。万が一役務提供期間を過ぎてしまうと、コースの回数が残っていても途中解約することはできません。
医療脱毛の途中解約は、まず契約した店舗に解約したいと連絡をします。必要な持ち物を指示されたらそれを持って、解約手続きの予約日にクリニックで手続きします。
途中解約は契約した脱毛代金から解約手数料や事務手数料などを差し引いた金額が返金されますが、消化したコース代金をまだ支払い終えていない場合は不足分を精算することもあり得ますから、残金をしっかり把握した上で手続きに進んでください。
医療ローンは、契約した脱毛コースの料金を一度信販会社に立て替えてもらい、その料金を分割して少しずつ支払う方法です。医療ローンは信販会社との契約内容によって細かな条件が異なりますが、一般的に医療ローンには分割手数料がかかります。途中解約する場合、分割手数料として支払った分は戻ってこないと覚えておきましょう。
基本的には、未消化分として返金される額が大きくなり分割手数料の支払いも少なくてすむため、解約するならなるべく早い方がムダな出費を抑えられます。
しかしローンが残っている状態で解約すると残債を一括返済しなければなりません。クリニックからの返金分をそれに当てることもできますが、脱毛コースの消化状況や組んだローンの内容によってはそれでも不足する場合があるでしょう。医療ローンの返済ペースや契約内容を考慮して、途中解約するタイミングはしっかり検討してください。
医療脱毛を途中解約する際にかかる解約手数料や、解約できる期間である役務提供期間が実際にどれくらいあるのか、全国展開している知名度が高い医療脱毛クリニック6院を例に見てみましょう。
クリニック名 | 解約手数料 | 役務提供期間 | その他 |
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アリシアクリニック | 0円 | 契約内容による | 支払い方法によっては解約に事務手数料がかかる |
レジーナクリニック | 5万円または残りの回数分の料金×20%の少ない方 | 契約日から1年以内 | 契約時にキャッシュバックを受けていた場合は精算金と相殺 |
リゼクリニック | 5万円または残りの回数分の料金×20% の少ない方 | 契約日から5年以内 | |
フレイアクリニック | 0円 | 5回コースは契約日から1年 8回コースは契約日から2年 |
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エミナルクリニック | 5万円 または残りの回数分の料金×20% の少ない方 | 5回コースは契約日から6ヶ月 8回コースは契約日から1年 |
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SBC湘南美容クリニック | 契約内容により手数料がかかる場合あり | 期限なし | 一度解約した部位の脱毛は再契約できない |
医療脱毛クリニックごとに、解約手数料や解約できる期間が違うことが分かります。
契約時にキャッシュバックを受けていた場合はその分を返金額から差し引かれるクリニックや、一度解約した脱毛部位は再契約ができないクリニックなど、見落としがちな注意点もいくつかありました。
解約時に注意すべき内容は契約書に詳しく記載されていることが多いので、解約や途中解約を決める前には必ず契約書を確認することが大切です。
医療脱毛を解約したくなった場合、クーリングオフ/途中解約にかかわらず、なるべく早く対処することが大切です。ただし、ほんとうに解約すべきかどうかは慎重に検討する必要があります。
たとえば妊娠や出産で解約を検討している場合、クリニックによっては妊娠・出産という理由であればコースの有効期限を年単位で延長できるところもあります。契約を解約できる期間は決まっているので慎重に選ぶ必要はありますが、解約手数料を払う必要がない分延長してしまった方がいいケースもあるでしょう。
解約・途中解約は、かかる手間や違約金も考慮しつつ、本当に解約すべきか、どのタイミングで申告すべきかしっかり吟味して納得した上で手続きを進めるようにしてくださいね。