平凡社 世界大百科事典

スール

地中海岸にある南レバノン最大の都市。人口12万(2003)。ティールTyreともよばれる。1960年代は1万人以上の人口を擁し(1969年1万5000人),その大部分がシーア派イスラム教徒でキリスト教徒が少数派。商港としての繁栄はテュロスとよばれた古代から有名で聖書にも出てくるし遺跡も多い。近年はアラブ・イスラエル関係が悪化したことで重要度が急減している。後背地のレバノン山地南部への工業用材供給地で,漁民,船大工そして卸・小売商が住む。PLOの根拠地が近かったために被害があった反面,イスラエルとの通商の拠点ともなっている。

林 武