平凡社 世界大百科事典

社会民主党

社会民主党は明治期と昭和戦後期の二つある。(1)日本最初の社会主義政党。社会主義の原理を〈日本に応用すること〉を目的として1900年につくられた労働組合期成会(1897結成)を中心とした労働組合運動が1900年治安警察法制定により衰退,期成会中心メンバーの一人の片山らが政治運動によって局面を打開しようとしたことがある。安部の起草した宣言書は,個人競争主義と貧富の差を否定し,社会主義,平和主義と民主主義を主張,理想綱領に,軍備・階級制度の全廃,土地資本の公有など8ヵ条を掲げ,行動綱領に,鉄道・電気・ガスの公有,義務教育無償,児童労働禁止,少年・婦女の夜業廃止,労働組合法・普通選挙法実施,治安警察法の撤廃など28ヵ条を掲げた。綱領中の軍備撤廃,貴族院廃止,人民の直接投票制度の3項目を削除すれば結社許可の可能性があるという話があったが,同党は〈卑怯の行為〉としてそれを拒絶した。社会主義よりも民主主義の要求が禁止の理由とされたのである。翌6月社会平民党と改名して届け出たがこれも禁止され,同党メンバーは社会主義協会を復活して再び社会主義啓蒙活動に入っていった。

(2)1951年2月平野力三を委員長として結成された社会民主主義政党。1948年3月片山哲内閣の農相を罷免された平野は日本社会党を脱党した全農議員団を中心に社会革新党を結成した。しかし,平野は公職追放され,党勢はふるわなかった。50年10月追放解除になった平野を迎えて,党と全農の強化を図るべく,社会民主党を結成した。民族自立の精神を綱領とし,憲法改正,生活協同組合の育成,農民大衆の組織化などを政策とした。書記長佐竹晴記。議員4名(衆議院)。52年7月農民協同党と協同党を結成する。

梅田 俊英