平凡社 世界大百科事典

捜神記

中国,東晋の歴史家の干宝(かんぽう)の著。志怪(しかい)小説の代表作。埋葬後十数年たってよみがえった父の妾,また数日間の気絶状態から息をふきかえした兄がいずれも冥界の様子を語ったのに感じて著されたという。冥界物語のほか,古代神話や民間説話の宝庫でもある。《日本国見在書目録》にも著録されている。原書はいったん失われ,現在では20巻と8巻の2種のテキストが存するが,20巻本のほうがよく原型を伝える。

吉川 忠夫