平凡社 世界大百科事典

スールヤ・シッダーンタ

インドの古典天文学書。同じタイトルで二つの書物が知られている。一つはバラーハミヒラによる引用でしか残っていない。もう一つは8~9世紀に著されたもので著者は不明であるが,いろいろな学派をうまく折衷しており,よくまとまっているのできわめてよく読まれるようになった。ふつう《スールヤ・シッダーンタ》というときは後者をさす。多くの注釈書が書かれ,異本も多い。1860年バージェスにより英訳され,西洋の学者に最も早く紹介されたインド古典天文学書になった。

矢野 道雄