平凡社 世界大百科事典

バンダラナイケ(Solomon West Ridgeway Dias Bandaranaike)

スリランカの民族主義を代表する政治家,首相(在職1956-59)。父親はイギリス支配下の原住民行政の名目上の最高責任者(マハ・ムダリヤール)でもあった。大農園主の長男として育ち,オックスフォード大学に学んだ。1925年帰国後,民族独立運動に加わり,ドノモア憲法によって一定範囲で自治が認められると37年以降地方行政相を務めた。独立後も主要閣僚であったが,51年に辞任し,シンハラ民族主義の政党であるスリランカ自由党(中産階級の下層が支持基盤)を結成した。56年の総選挙において大勝し,民族統一戦線内閣の首相に就任した。輸入代替工業化をめざした野心的な十ヵ年計画を立案したが,民族対立が激化し実施が進まないうちに,59年9月自宅で仏教僧に暗殺された。妻のS.R.D.バンダラナイケは夫の死後,政界入りした。

中村 尚司