平凡社 世界大百科事典

エゾトンボ

トンボ目不均翅亜目エゾトンボ科の昆虫。中型,全体に金属光沢のある青緑色の種類で,体長約5cm。北海道(全般)と本州(北方および西方山地,広島県まで)に分布し,7~8月ころ出現する。未熟成虫は高所を,成熟雄は湿地の上空を徘徊する。幼虫は湿原中の浅い水たまりに成育するのであろう。本州ではこの亜種と別に低地型とも称すべき大型(雄約5.5cm,雌約6cm)のオオエゾトンボが夏季に見られるが,中間の大きさのものも多く,両者の確実な区別はつけがたい。エゾトンボ科Corduliidaeの昆虫は,このほかカラカネトンボ,タカネトンボ,コエゾトンボ,ホソミモリトンボ,ハネビロエゾトンボ,トラフトンボ,オオトラフトンボなどが北部日本に約9種を数え,また小笠原諸島,琉球諸島にはミナミトンボに入る南方種が3種ある。

朝比奈 正二郎
図-エゾトンボ
図-エゾトンボ