平凡社 世界大百科事典

孫基禎

朝鮮のマラソン選手。新義州出身。1940年明治大学法科卒業。1936年ベルリン・オリンピックのマラソン競技に日本選手として出場,2時間29分19秒2のタイムで優勝した。この快挙を報道した《東亜日報》は孫選手の胸の日の丸を黒々とぬりつぶした写真を掲載し(日章旗抹消事件),朝鮮の民衆は民族感情を鼓舞された。総督府はこれを口実に同紙を無期停刊処分にし,《朝鮮日報》も停刊した。孫は解放後,韓国陸上競技連盟会長,顧問等を歴任,韓国スポーツ界発展に貢献した。

宮田 節子