平凡社 世界大百科事典

ソンガイ族

ソンライ族Songrai,ソンゴイ族Songhoiとも呼ばれる。西アフリカを流れるニジェール川が中流で大きく湾曲するあたり,マリ共和国とニジェール共和国にまたがって居住する部族。人口はマリだけでも30万に及ぶ。ミレット,稲,麦などをニジェール河岸で栽培し,牛,羊,ヤギ,ラクダ,ロバなどの家畜を飼養する。また,ニジェール川では漁労も行う。早くからイスラムに改宗し,交易に経済上の基盤をおくトンブクトゥがイスラムの都市として繁栄した。ソンガイ社会はアラブとの混血によるアルマと呼ばれる貴族と,ガビビと呼ばれるスーダン・ニグロ系の人々とに階層分化している。また,鍛冶師,皮革工芸職人,織工などの工芸職人カーストが存在する。今日でも盛んに交易に従事し,南の森林地方で産するコーラの実を愛用する。なおトゥアレグ族の奴隷であるベラもソンガイ語を話す。

赤阪 賢