平凡社 世界大百科事典

ソクスレー抽出器

固体試料中の不揮発性可溶成分を揮発性溶媒を用いて抽出する装置。図のように上部に還流冷却器をとりつけ,その下に固体試料を入れた試験管形のろ(濾)紙を入れる部分があり,これがその下のフラスコとすり合せでつながれている。フラスコ中に抽出しようとする溶媒を入れて熱すると,溶媒の蒸気は図の右方の細い側管を通って還流冷却器まで上昇し,冷却されて液体となってろ紙の中の固体試料の上に落ちる。溶媒は固体試料の可溶成分を溶かし,溶液となった部分はろ紙を通って左側の細管部分に入り,液が上部にまで達するとサイホンの原理によってフラスコ中に落ちてくる。これが繰り返されて目的の固体試料が徐々に溶媒に溶かされて下のフラスコに集まる。少量の溶媒で能率よく循環させて抽出が行われ,また難溶性の試料でも長時間かけることによって純試料のみをとり出すことができるため,実験室で広く用いられる。

中原 勝儼
図-ソクスレー抽出器
図-ソクスレー抽出器