平凡社 世界大百科事典

市参事会

ヨーロッパ中世都市の市政機関。中世都市を市民の共同体としてとらえようと試みたドイツの学界で,最も普及した学術用語である。都市参事会とも訳される。ヨーロッパとくにドイツの中世都市(コムーネのコンソリの制度の影響を考えるものなどさまざまの説明が試みられているが,史料の制約もあって必ずしも明らかでなく,かつ個々の都市による差異も大きいと思われる。

 ドイツでは12世紀末ころから形成されはじめ,13世紀なかばまでに約150,同世紀末までにはさらに250ほどの諸都市に普及,14~15世紀にはほとんどすべての都市の自治機関となったとされている(H. プラーニッツの研究による)。参事会員の資格については,当初明確な規定がなく,通例参事会自身による自己補充によって少数の門閥家族(会合衆(えごうしゆう)がこれに相当する自治組織であった。

魚住 昌良