平凡社 世界大百科事典

ジュリアン(Stanislas Julien)

フランスの中国学者。アベル・レミュザをついで1832年コレージュ・ド・フランスの中国語学教授となり,多方面な語学的才能と厳密な文献学的方法によって当代ヨーロッパ随一の中国学者とされた。《大慈恩寺三蔵法師伝》(1853),《大唐西域記》(1857-58),《突厥関係中国史料》(1864),《譬喩因縁経》(1859),《景徳鎮陶録》(1856)の訳注をはじめ,《語順にもとづく中国語新構文論》(1869-70),《アジアの地理およびシナ-インド文献学論集》(1864)や,養蚕を主とする《中国古今の産業》(1869)の紹介のほか,《趙氏孤児》(1834),《西廂記》(1872-80)など俗文学の訳も少なからず出版している。

川勝 義雄