平凡社 世界大百科事典

ジェロムスキ(Stefan Żeromski)

ポーランドのモダニズム運動〈一月蜂起の戦場となったキエルツェに生まれ,独立運動の伝統が生き続ける一族のなかで育ったことと無関係ではない。モダニズムの唯美主義的傾向とロマン主義の民族解放思想を調和させた作家としてポーランド文学最高の権威とまでの評価を得た。1918年の国家独立後もポーランド社会のオピニオン・リーダーとして活躍した。代表作に《家なき人々》(1900),《灰》(1904),《罪の物語》(1908),《忠実な川》《生の魅惑》(ともに1912),《早春》(1925)ほかがある。

小原 雅俊