平凡社 世界大百科事典

クラシェニンニコフ(Stepan Petrovich Krasheninnikov)

ロシアの地理学者。ペテルブルグ科学アカデミー会員(1750)。モスクワのスラブ・ギリシア・ラテン学院,ついでペテルブルグ大学で学び,1733-43年ベーリングを長とする第2次カムチャツカ探検隊に加わった。1733-36年のシベリア調査では,ドイツ出身の学者グメリンJ.Gmelin,ミュラーG.Müllerに師事,37-41年には単独でカムチャツカ半島の自然と住民を調査し,その成果とドイツ出身の博物学者イテリメン族の習俗・言語に関する最初の報告書として知られ,その内容の一部は,オランダ語訳を通じて,江戸時代の蘭学者前野良沢によって《柬察加志》(1790。写本)として紹介された。

加藤 九祚