平凡社 世界大百科事典

ウィーン大聖堂

オーストリアの首都ウィーンにある後期ゴシック様式の大聖堂。正称はシュテファンスドーム(シュテファン大聖堂)。14世紀初頭からロマネスク期の建物を逐次改築,身廊は1450年に完成。三廊式のハレンキルヘで,東端に3祭室を置く単純な構成を示す。交差廊の南北両端に主出入口があり,鐘塔が立つ。北塔は未完成だが,南塔(1433)は高さ137mに達するレース状の石造尖頂屋根を頂く。3身廊を一つの棟に架ける急勾配の大屋根は,色瓦の模様張りで知られる。内部には15世紀中葉の木彫衝立を持つ祭壇や,16世紀の石造説教壇など優れた彫刻が見られる。

藤本 康雄