平凡社 世界大百科事典

リーコック(Stephen Butler Leacock)

カナダのユーモア作家。イギリス生れ。30年余りマッギル大学の名物教授として政治経済学を講じるかたわら,ユーモリストとして多彩な活動をした。オンタリオ州の架空の田舎町に繰り広げられる人間喜劇を軽妙に描いた《ある小さな町のにこやかなお話》(1912)が代表作であるが,《ノンセンス小説集》(1911),《わたしのイギリス発見》(1922)などユーモア作品集はきわめて多い。そのほか政治,歴史,伝記,文芸批評など,広範な分野に筆をふるった。座談と講演の名手としても著名。未完の自伝《わたしのあとに残した少年》(1946)がある。

平野 敬一