平凡社 世界大百科事典

ステルンベルギア

ヒガンバナ科の,秋あるいは春咲きの球根植物で,4種がヨーロッパ東部,トルコ,ギリシア,カフカスなどに分布する。黄色のクロッカスに似た,輝くような花をつけ,球根はヒガンバナのような形をしている。多く栽植されるのはキバナノタマスダレS.lutea(L.)Roem.et Schult.である。ヨーロッパ中部から小アジアにかけて分布し,秋にヒガンバナに似た少し短い数枚の葉を,花に先がけ展開する。花は少し平たく,短い茎(約8cm)の頂に上向きに開き,黄金色。大球は数本の花茎を出す。花壇や鉢植えに利用され,秋のはじめに植えつける。温暖な地中海地方原産なので,東北地方以北は暖かく保つことに留意する。普通4月末ごろに葉が黄変するので掘り上げ,網袋などにつり下げ乾燥する。増殖は分球による。

川畑 寅三郎