平凡社 世界大百科事典

海峡植民地

マレー半島に置かれたイギリスの直轄植民地の総称(1832-1946)。具体的にはペナン(対岸のウェルズリー地方を含む),マラッカ(ディンディングズ諸島を含む),シンガポール(北ボルネオのラブアン島を含む)からなる。これらの各地は18世紀末から19世紀初めにかけてイギリス東インド会社が獲得したもので,1824年のマレー連合州としてイギリスの支配下に入り,これに組み入れられなかったプルリス,ケダ,クランタン,トレンガヌ,ジョホールの5州も名目的に独立を保持するだけで,実際はイギリスの支配下に入った。海峡植民地を含めたこれらをイギリス領マラヤと総称した。

 海峡植民地はマレー半島のゴム,スズの輸出に基礎を置くばかりでなく,中継貿易基地として繁栄した。なかでもシンガポールが重要であった。住民構成は,少数のイギリス人など白人のほかは,中国人,インド人,マレー人がほとんどを占め,海峡植民地はまた中国人,インド人商人の活動の基地でもあった。

生田 滋