平凡社 世界大百科事典

ストロンボリ[島]

イタリア南部,ティレニア海のリパリ諸島(シチリア島北方)の北部にある火山島。島は台形で面積12.6km2,人口は約500人で大部分は島の北部に集中している。ただし,夏季にはバカンス客でいっぱいになる。この島は海底から約2000mもそびえる火山の頂部が924mだけ海面上に出たものである。標高約750mに四つの小火口が並んでいて,火口からの噴出物は北西に面する〈火の斜面〉を海へなだれ落ちる。その噴火は紀元前から知られており,〈地中海の灯台〉といわれている。ストロンボリ式噴火とは,マグマ中のガスが周期的に火口からぬけ出る際,赤熱岩塊,溶岩片,火山弾などを火口から数分~数十分の間隔で放出する様式であり,流動性の高い玄武岩質のマグマの活動にともなう。一般にこの様式の噴火はそれほど激しいものではない。しかし,ストロンボリ火山でも,地下マグマの状況が変化すればこの様式からはずれることもある。たとえば1930年には爆発的な噴火が起こり,30tの岩塊が3kmも飛んだことがある。

横山 泉