平凡社 世界大百科事典

スポットライト

通常20cm未満の口径の平凸レンズを用いて電球の放射する光をビーム状に集光し(20度以下),舞台照明やテレビスタジオ照明などの局部照明に用いる投光器の総称。光源から直接レンズに到達する光束は,全光束に比べてわずかな量しか得られないので,能率をよくするためにはできるだけレンズの直径を大きくしたり,後方に逸散する光束を球面鏡で反射させたりする。スポットライトから出る光柱の開きは,使用目的に応じてレンズと光源との距離を加減することによって変化する。レンズと光源との距離が離れると光源の利用光束は少なくなるが,被照面における光束密度が増加するために明るくなる。ふつう使用されるものは,500W,1kW,2kWであり,500W以下はベビースポットと呼ばれる。投光面の周辺を柔らかくぼかすためにフレネルレンズを使用したものもある。スタンドにつけたスタンドスポット,床上設置用のフロアスポット,また設備場所によってステージスポット,フロントスポット,シーリングスポットと呼ばれる。

伊東 孝