平凡社 世界大百科事典

ハナニラ

星のような淡青色の花をつけるユリ科の球根植物。和名はニラ臭があるためついた。原産地はアルゼンチン。本種は昔より植物学者の間で科や属の所属について論争があったが,ユリ科のハナニラ属として取り扱われるようになった。ニラに似た葉を出し,4月中旬ごろより10cmあまりの花茎を伸ばし,1茎に1~2輪の星形の6弁花をつける。花茎は次々と出て20日間以上も続開する。ハナニラ属Ipheionは20種あまりが南アメリカに分布しているが,園芸品としてはハナニラが著名である。ハナニラは淡青色を帯びた白色の花をつけるが,それから選択された濃青色の花のビオラセアやウィズレー・ブルーという品種もある。実に旺盛な生育をする種で,花壇用の小球根の中でも特別に作りやすい。9月下旬~11月末ごろ,普通の土壌で球根上部より2~3cmの覆土をして植え込む。日当りのよい所で,3要素のバランスのとれた肥料を多めに施す。

川畑 寅三郎