平凡社 世界大百科事典

ステイン

ステインとは生地にしみ込ませて色をつける材料をいい,工業用,顕微鏡用,生物用がある。工業用ステインは,おもに木製品の表面に塗布して着色効果を与えるように設計された,着色剤の溶液または分散体をいう。着色機能のほかに,清浄作用,充てん効果もあり,インキ,研磨材,プライマー(塗装系の中で生地に初めに用いられる塗料),防水剤などに配合される場合もある。溶剤の種類により,オイルステイン,アルコールステイン,水性ステインに分けられる。オイルステインoil stainには浸透型と非浸透型とがある。前者は樹脂,乾性油,ワニス等を5~10%含む炭化水素系溶剤中に油溶性染料を1~3%溶解したもの,後者は同上液の中に不溶性顔料を分散させたものである。浸透型は内部用にのみ用いられ,安価な品物,家具および木製品の再塗装に使用され,非浸透型は堅牢度および着色隠ぺい性が要求される場合に使用される。耐候性のよい顔料を使用したときは外部用に使用される。

大藪 権昭