平凡社 世界大百科事典

汽船

元来は蒸気力を使って推進する船のこと。19世紀の初め,機械力による動力船として最初に実用化されたものが蒸気機関を用いたものだったところから,これを備えた船を蒸気船,または汽船と呼んだ。しかし,その後動力源としてディーゼルエンジン,電動機やガスタービン,さらには原子力が利用されるようになったことに伴って,現在ではこれらのディーゼル船,電気推進船,ガスタービン船,原子力船も汽船のうちに含め,動力船と汽船とが同義に使われるようになっている。

 蒸気船の発明者はR.フルトンとされる場合が多いが,実際にはフランスのD.パパンの実験船(1707),アメリカのJ.フィッチの船(1787)などの先駆がある。蒸気船による営業運航に成功した最初がフルトンの黒船も帆走兼用の蒸気船であった。

 汽船は初め外車で推進していたが,やがてスクリューが使われるようになった。大型船で本格的なスクリューを使ったのは舶用機関

赤木 新介