平凡社 世界大百科事典

スティショバイト

鉱物の一種。化学組成SiO2。正方晶系。無色透明,ガラス光沢。非常に細粒のため微小硬度を測定する。比重4.35。コーサイトよりフッ酸に難溶。1961年にソ連のスティショフS.M.StishovとポポワS.V.Popovaによって温度1200~1400℃,圧力160kbarで合成されたが,天然には翌62年にアメリカ,アリゾナ州のバリンジャー隕石孔の砂岩中にコーサイトに伴って産出するのが発見された。石英の多形で,コーサイトよりさらに高圧で生成する。スティショバイトとコーサイトは非常に大きな隕石の衝突に伴う一時的な高温・高圧によって生成したものである。その後,他の隕石孔でも,この鉱物産出が報告されている。日本には産出しない。

津末 昭生