平凡社 世界大百科事典

ストック・ポイント

貨物輸送において貨物を一時的に保管したり,輸送を中継したりする機能をもつ保管場所のこと。貨物の保管場所としては,古くから倉庫(倉,庫裏などと呼ばれた),野積場,上屋,貯木・貯炭場などがあるが,これらは二つの役割をもっていた。その一つは,海上輸送と陸上輸送を中継する例にみられるように異種交通機関相互の連絡,中継をする機能である。このような機能をはたすため倉庫の多くは港湾の中にあることが多く,港の周辺にある倉庫は港頭倉庫と呼ばれる。もう一つは,景気の回復による需要に適合する販売時期を待つため,または価格が上昇する時期を待つため,貨物を保管,管理する機能である。この機能には輸送を中継する機能はほとんどない。普通に倉庫といえば以上の二つの機能をあわせもっているが,ストック・ポイントはこれらのうち主として中継機能をもつ一時的保管場所のことをいう。デパート配送貨物のような家庭へ配送する貨物のため,都市周辺部にストック・ポイントを設ける例が多いが,これは物的流通を効率的にするために設けられるものである。

岡田 清