平凡社 世界大百科事典

石鉄隕石

ニッケル鉄とケイ酸塩鉱物が混合したエコンドライトにニッケル鉄が分散して混合したような組織をもつ。ケイ酸塩鉱物は斜方輝石,ピジョン輝石,斜長石などよりなるが,熱変成作用によって変化しているものが多い。ホワルダイト母天体に鉄隕石が衝突して混合してできたとする説がある。

 これらのほかに,ただ1種のみ知られている石鉄隕石が二つある。シデロファイアsiderophyreにはシュタインバハ隕石が一つあるだけで,ニッケル鉄と輝石およびトリディマイトSiO2がそれぞれ等量混合した粗粒結晶質の岩石である。輝石は2種の相よりなる。ロドラナイトlodraniteはロドラン隕石が一つ知られていただけだが,最近,南極隕石の中に,第2,第3のものが発見された。ニッケル鉄と斜方輝石,カンラン石よりなる粗粒の結晶質岩石である。これらの隕石と他種隕石の関連性は,ロドラナイトを除いてはあまり知られていない。

武田 弘