平凡社 世界大百科事典

ストップ

パイプ・オルガンやハープシコードなどにおいては,特定の音色や音高の音列をいくつか用意しておき,スイッチの操作で鍵盤とそれらの音列とを任意に結合させ,種々の音効果を得ている。このスイッチのことをストップ(音栓)と称している。前後に引いたり押したりするもの,上下に動かすもの,ペダル式のものなどがある。また,それらの音列自体をストップと呼ぶこともある。ストップの操作で音を配合することをレジストレーションregistrationというので,ストップのことをレジスターregisterということもある。パイプ・オルガンの代表的なストップには,ダイアパーソン,フルート,ガンバ,ミューテーション,リードなどがあり,大型では何十種類にも及ぶ。ハープシコードには,ふつう4種の音高列のストップ,音色変化のリュート・ストップ,上下鍵盤のカプラー(連動装置)がある。リード・オルガン,アコーディオン,電子オルガン,シンセサイザーなどにもストップの概念が適用されている。

白砂 昭一