平凡社 世界大百科事典

止血

けがやいろいろな病気(たとえば胃潰瘍)などの際,血管が切れたところから血液が血管外へ出る(出血)。この出血を止めることを止血という。出血は損傷される血管により,動脈性出血,静脈性出血および毛細血管性出血とに分類される。また,出血はからだの表面部におきる外出血とからだの内部でおきる内出血とに分けられる。いわゆるあざなど体表面に近いものを除き,内出血は手術による止血が必要なことが多いが,外出血の止血法は一般人も心得ておくことがたいせつである。血液は,血管内で流れがおそくなったり,血管外へ出ると固まる性質がある。したがって,外出血の止血法の基本は,出血部位や血管を手やガーゼなどで直接圧迫することが第1である。もし挙上可能な部位であれば(上肢,下肢など),出血部位を挙上することが第2の基本である。圧迫により血管の内腔がせまくなり,また挙上により,その部の血圧が低下するので,血液の流れはゆるやかとなり固まりやすくなるからである。一般に,小さな血管からの出血は5~15分間圧迫すれば止血できる。→応急手当

中江 純夫