平凡社 世界大百科事典

ベニスズメ

スズメ目カエデチョウ科の鳥。全長約10cm。スズメより小さく,雌雄異色。雄の生殖羽は全身紅赤色で白小斑が点在し,翼と尾は黒い。非生殖羽は赤みが少なくなり赤褐色。雌は背面黄褐色で,腰が赤い。くちばしは雌雄とも赤い。インドからタイを経てバリ島まで不連続に分布している。湿地や水路べりのヨシ原,草地,やぶ地にすみ,種子を食べる。一夫一妻で繁殖し,水べりのとげのあるやぶの中に側方に短いチューブのついた入口がある球形の巣をつくる。1腹の卵は6~10個,雌雄交替で抱卵する。色が美しく,鳴声もよいところから飼鳥として輸入される。アワで飼うが,巣引はむずかしい。籠から逃げ出したものが半野生化して都市近郊にすみつき,水辺のヨシ原や海岸の草地などで繁殖しているものもある。非繁殖期には小群で見られる。

中村 登流
図-ベニスズメ
図-ベニスズメ