平凡社 世界大百科事典

条痕色

条痕ともいう。鉱物を粉末にした場合に呈する色彩。不透明鉱物は粉末にした場合,その示す色彩と異なった色彩を呈することが多い。例えば黄金色を示す黄鉄鉱は黒色を,金は黄金色の条痕色をもつ。条痕色は白色素焼きの磁器製の条痕板に鉱物をすりつけて描かれる条線の色を観察することによって調べる。条痕板はその表面に石英粉が焼き付けられているためモース硬度7以下の鉱物の検査に使用され,より硬い鉱物では粉末にした呈色により調べる。なお,ケイ酸塩鉱物の多くは白色であるが,濃色の鉱物でも薄い色の条痕色が認められる程度である。条痕色は鉱物の鑑定,特に金属鉱物の鑑定に利用される。

湊 秀雄