平凡社 世界大百科事典

流動電位

液体に水圧をかけて毛細管内を流すとき,毛細管の両端に生ずる電位差。これは毛細管と液体の界面に電気二重層を生じ,たとえば毛細管側が負,液体が正に帯電している場合には,流動が起これば,液体の正電荷が流れの方向に運ばれ,電流が流れる。したがって管の両端に電位差を生じたことになる。流動電位は電気浸透の逆現象であり,誘起電圧の方向も液流に対し電気浸透の場合と逆になる。流動電位の測定からζ-電位の値が比較的高精度で求められ,界面における電荷分布を知るための重要な手がかりを与える。

笛木 和雄