平凡社 世界大百科事典

構造平野

古生代,中生代などの古い地質時代に堆積した,ほぼ水平な地層に規制されて生じた平たんな浸食地形。現在の地表面は最上層の堆積面でなく,浸食による削剝面である。地形が平たんで小起伏である主たる理由がほぼ水平な地質構造に起因するので構造平野という。大陸の核である楯状地(おもにカンブリア紀以前の結晶質岩石からなる)の周縁部には,古生代,中生代のほぼ水平な堆積岩が分布し,卓状地と呼ばれ,長い地質時代にわたって激しい造山運動を受けずにきたことを示す。構造平野は主としてこの卓状地に広く発達し,北アメリカ内陸低地,ロシア大平原,北ドイツ平野など世界の大平原に実例が多い。海抜高度の低いものが多いが,コロラド台地の平たん面のように高位にあるものも構造平野あるいは構造高原という。日本列島のような造山帯では地質構造が複雑で,広い構造平野は発達せず,新しい地質時代(第三紀以降)の地殻運動によって形成された凹地・盆地を,厚い堆積物が埋め立てて形成した堆積盆地や沖積平野が多い。

米倉 伸之