平凡社 世界大百科事典

皮下気腫

空気が皮下組織に異常に侵入し貯留した状態をいう。肺,気管,気管支,食道の損傷,縦隔気腫,あるいは肺損傷を伴う肋骨骨折などによって,空気が肋間をつきぬけて,皮下に漏れることによって起こる。発生部は腫張し,圧迫すると痛みがあり,触診すると捻髪音(ブチブチという感じ)を感ずる。進行性でない軽度の皮下気腫の場合は安静のみで治癒するが,進行性のものでは,原因の除去が必要であるとともに,進行を止めるため,皮膚切開を行い,圧迫したり誘導して貯留空気を体外に排出する。広範な感染の原因ともなるため感染予防が重要である。

吉竹 毅