平凡社 世界大百科事典

サージ

太陽表面の活動領域からコロナに向かって噴出する温度約1万Kのガスの流れのこと。しばしばフレアに伴って起こる現象である。水素のHα線を通す単色フィルターで彩層を見ると,黒点半暗部の縁に小さな明るい盛り上がった輝点が突如出現し,そこからまっすぐか少し曲がった曲線に沿ってサージが噴出する。太陽面上では暗い筋として見えることが多い。噴出の速度は毎秒100~200kmで,10~20分続いて最大高度20万kmまで達した後,また元の経路を舞い戻る。この経路は強さ150ガウス以下の磁力線を表し,その中をサージの電離したガスが移動する。サージの発生場所には小黒点が群集するが,その成因についてはよくわかっていない。磁場に関係する力(ローレンツ力)が働いて起こるとする考えが有力。

田中 捷雄
図-サージ
図-サージ