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投資信託の利回りの全て!仕組みから利回りの目安まで!

投資信託を始める前に、利回りを確認していますか?

利益に大きく影響する利回り。利回りが低いと、いつまで経っても元本が増えない!なんてことになりかねません。この記事では、投資信託の利回りの仕組みと目安や実際の確認方法を、投資信託が初めての方にもわかりやすく解説します。

投資信託の利回りの仕組み

投資信託を始める前に、利回りの仕組みを理解しておきましょう。難しそう、と思うかもしれませんが、投資信託を運用するときに知っておきたい知識です。

知っておきたい投資信託の用語

投資信託を扱う証券会社のサイトは、専門用語が多くてわかりづらいですよね。まずは用語から説明します。

分配金

投資信託では、運用で得た利益が投資家に還元されることがあり、これを「分配金」と言います。

分配金からは税金20.315%(所得税15.315%+住民税5%)が引かれ、証券口座に入金、もしくは投資信託の基準価額に自動で加算されます。この違いは、分配金受取方式です。投資信託を購入する際に、分配金の受け取り方法を「受取型」か「再投資型」かを選ぶことができます。

【分配金受取方式】
受取型:決算時に証券口座に入金される
再投資型:投資信託の価格(基準価額)に上乗せされる

売却益と償還益

売却益とは、投資信託を売ったときに得られた利益のこと。一方、償還益は投資信託の信託期間を満了した時に払い戻される利益のことです

売却益と償還益は、自分自身のタイミングで売却するか、投資信託が満了して払い戻されるかの違いになります。

基準価額と個別元本

投資信託の現在の価格を基準価額と言います。基準価額は市場の動きによって常に変動します。

個別元本とは、あなたが投資信託を買った価格のことです。同じ投資信託を買い増しすると、追加で買った価格によって個別元本も変わっていきます。

ベンチマーク

ベンチマークは、投資信託が運用目標とする指標のことです。日本株式なら日経平均やTOPIX、米国株式ならダウやS&P500、世界株式ならMSCIなどがあります。

それぞれの投資信託によって、目標とするベンチマークが異なりますので、投資信託の目論見書で確認しましょう。

騰落率(とうらくりつ)

騰落率とは、ある期間での投資信託の基準価額の変動をパーセントで示したものです。3カ月前の基準価額が10000円の投資信託が、現在11000円とすると、騰落率は10%になります。

パフォーマンス

投資信託のパフォーマンスとは、ベンチマークの利回りとの差を言います。投資信託はベンチマークを目標として運用してますので、目標を上回ったのか下回ったのかをパフォーマンスが良い悪いと表すのです

例えば、ある投資信託のベンチマークが利回り10%で、投資信託の利回りは15%だとします。この投資信託の利回りはベンチマークを5%上回っているので、パフォーマンスが良いと表現します。

投資信託の利回りとは?

投資信託の利回りとは、個別元本に対する利益の割合のことです。1年間の利益で計算するため、年利回りと言われることもあります。このときの利益には、分配金と売却益、償還益を含みます。

ある投資信託で得た1年間の利益が、個別元本の5%だったとすると、この投資信託の年利回りは5%です。利回りの計算方法については、次項で詳しく説明します。

利回りの計算方法

投資信託の利回りは、分配金と売却益もしくは償還益の金額で計算します。

例えば、ある投資信託を100万円で買ったとします(個別元本100万円)。1年間の分配金が5万円で、現在の投資信託の売却益は105万円だとすると、このときの利回りは10%です。本来は利益から手数料を引きますが、ここでは割愛します。

分配金5万円+(売却益105万円-個別元本100万円)÷個別元本100万円×100=利回り10%

投資信託を選ぶときの利回りの目安

ここまで投資信託の利回りの仕組みを説明してきましたが、実際に運用するときにの利回りはどれくらいを目安にすれば良いのでしょうか?

投資信託の利回りの目安と、人気の投資信託の利回りを見てみましょう。

投資信託の利回り目安

投資信託を運用するときに目標としたい利回りの目安は、10%前後で

ただし、そのときの市場相場や、選んだ投資信託によっても可能な利回りは変わります。債券の投資信託などはリスクが低いですが、利回りも3%前後と低いのが特徴です。その逆もあり、グロース株の投資信託では利回りが10%を超える代わりに、リスクも高くなることに注意しましょう。

複数の投資信託を購入する場合は、全体の利回りが5~7%になるように運用します。

人気の投資信託の利回りは?

それでは、人気の投資信託の利回りはどれくらいなのでしょうか?実際の利回りを見て、あなたが運用するときの目安にしてみてください。(2020年7月末基準)

eMAXIS Slim 米国株式S&P500

米国株式のベンチマークS&P500の中でも、手数料が安くて人気のあるSlimシリーズの過去1年の利回りは5.4%。利回りも良いことが人気の秘訣だとわかります。

たわらノーロード先進国株式

購入・換金手数料無料で人気がある先進国株式インデックスファンド。過去1年の利回りは2.88%です。

投資先には今勢いのある米国の割合も大きいのですが、その他に欧州も含まれるため、米国株式だけに投資する投資信託よりも利回りが低くなっています。複数国に分けて投資するので、リスクは分散されます。

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)

こちらもSlimシリーズの全世界株式のインデックスに投資する投資信託です。過去1年間の利回りは2.5%。

こちらは先進国だけではなく新興国にも投資しているため、年によって利回りが低いこともあります。新興国が急成長すれば、大きく上がる可能性を秘めており、リスクも分散できることが全世界株式の特徴です。

ニッセイ インデックスバランスファンド(4資産均等型)

ニッセイのバランスファンド(4資産均等型)の過去1年の利回りは3.2%でした。

4資産とは、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券です。リスク分散がされていますが、株式よりも利回りの低い債券にも投資しているため、投資信託自体の利回りは高くありません。

投資信託の利回りの確認方法

投資信託の利回りは期間ごとに計算されますので、それぞれの投資信託の報告書で確認することができます。証券会社の各投資信託のページに、月次レポート」や「月間レポート」という名前で公開されています。

分配金を受け取るタイプの投資信託では「利回り」で報告されますが、分配金を再分配するタイプの投資信託だと「騰落率」として報告されていることがあるので注意してくださ

SBIネット証券では、各投資信託ページの右上から「月間レポート」を見ることができます。

月間レポートの「騰落率」のファンドが、この投資信託の利回りです。下の「ベンチマーク」は指標としているベンチマークの利回りを示しています。

投資信託の利回りの仕組みと目安 まとめ

投資信託の利回りについて、その仕組みと運用の目安を解説しました。

投資信託の利回り計算式
年利回り(%)={分配金+(売却益・償還益-個別元本)-手数料}÷個別元本×100÷運用年数

投資信託を運用するときの年利回りの目安は5~7%。目標は10%ですが、高すぎる年利回りの投資信託はリスクも高いことに留意してください。

過去の年利回り(騰落率)は、証券会社の月次報告書で確認が可能です。ただし、あくまでも過去の利回りですので、今後も同じ利回りとは限らないことに注意してください。

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