
「FXのオプションカットって一体どういう仕組みなのかな?」こんな風に疑問を抱き、本記事まで辿り着いた方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、FXのオプション取引について、FXのNYオプションカットの意味や仕組み、種類や時間帯、メリット・デメリットについて詳しく解説させて頂きます。
FX取引の基本であるオプションカットについての理解が深まれば、有利に相場を運ぶことができるので、ぜひこの機会に覚えていってください。

オプションFXとは?
コールオプション
FXのオプション取引には様々な種類があり、その一つに購入価格で商品を買う権利である「コールオプション」があります。
コールオプションとは具体的にお伝えすると、コールは「買う権利」を意味し、オプションは「通貨を売買できる権利」のことを指します。
なので、予め自分が決めた価格以上になったら購入しますが、仮に購入価格に届かない場合は購入権利を破棄することができます。
要するにコールオプションは「通貨を購入できる権利」を意味し、買い手は権利を手にし、売り手はオプション代金を受け取れる仕組みです。
プットオプション
プットオプションは上記でお伝えしたコールオプションとは真逆の取引で、一定の期間内で売却価格で商品を売る権利のことを言います。
具体的にはお伝えすると、プットは「売る権利」を意味し、オプションは「通貨を売買できる権利」のことを指しています。
従って、予め決めていた価格以下になれば売却しますが、仮に売却価格に届かない場合は売却権利を破棄することが可能です。
つまりプットオプションとは「通貨を売却できる権利」を意味し、売り手は権利を手にし、買い手はオプション代金を受け取れる仕組みです。

一般的なFX取引とオプションFXの違い
一般的なFX取引とオプション取引はなにが違うか?それは、損失はプレミアムに限定されていて、利益は限定されていない点です。
どういうことか、例えば一般的なFX取引の場合、米ドル/円の通貨ペアで5万通貨1ドル=110円で買いポジション(ロングポジション)を保有しているとします。
このように、一般的なFXは決済せずポジションを保有し続ければ、利益が出るか損失が出るかの2つの選択肢しかありません。
それに加えて利益については限定されておらず青天井です。
つまりコールオプション(通貨を購入できる権利)を行使すれば、円安になればなるほど利益が無限大に出て、損失プレミアムが適用され損失は限定されるのです。
一方でプットオプション(通貨を売却できる権利)を行使すれば、円高になればなるほど利益が無限大に出て、損失は限定されるのです。

FXのNYオプションカットとは?
NYオプションカットの時間帯
NYオプションカットとは、ニューヨーク市場での通貨オプションの権利を行使することを言います。
夏時間は冬時間より1時間だけ早まる特徴があります。
このNYオプションカットは、世界中にある大手金融機関やヘッジファンドで活躍する機関投資家らが、一斉にオプション調整を行うため値動きが激しくなりやすい時間帯です。
特に月末のNYオプションカットは100pips以上数十分の間で動くこともあるので、日本時間の夏時間23時頃と冬時間24時頃は注意する必要があります。

NYオプションカットの特徴
世界No.1の市場であるニューヨーク市場は、取引量がロンドン市場と東京市場に比にらないくらい莫大なので、その分為替相場は大きく動く特徴があります。
NYオプションカットは時刻ギリギリになると、機関投資家が大きな資金を使ってチャートを逆に動かしてきたり、そのだましに引っ掛かるトレーダーがいたりと荒々しいです。
そのため、通貨を購入できる権利を買った人間は、NYオプションカットの直前まで権利行使できるよう、ポジションを保有して為替レートを操作しようとします。
通貨を売却できる権利を買った人間も同じく、権利行使されなうよう有利に運ぼうと考えるため、両者の思惑がレートに反映されNYオプションカットまで拮抗する特徴があります。
そして、NYオプションカットの期限時刻を過ぎると、一斉に権利行使もしくは破棄が行われると、コールオプション・プットオプションの両者が消滅してしまうのです。

オプションFXのメリット
FX初心者でも気軽に投資できる
オプションFXのメリットは、FXの知識や経験が乏しい初心者でも、気軽にFX取引が行える点が挙げられます。
というのも、一般的なFX取引ではテクニカル分析やファンダメンタルズ分析、経済指標や要人発言などを注視しなければいけません。
一見するとオプション取引はギャンブルのようなイメージを抱かれるかもしれませんが、しっかり学べばリスクを抑えた投機になります。
少額資金(取引手数料)だけで始められる
オプション取引のメリットは、FX会社によってはオプション1枚あたり1,000円以下から購入できるところもあるので、少額資金からFXを始めたい人に最適です。
一般的なFX取引になると、最低でも1万円以上、5万円以上の入金で取引が始められる会社が多く、初期費用の元本の部分がネックで始められない方も多いです。
ですが、オプションFXは自身の資金から、予め購入金額を支払った後に取引が始まるので、為替レートが大きく変動したとしても支払った金額以上の損は出ません。

リスクを抑えた取引ができる
一般的なFX取引だと、「大きく損が出たら嫌だな…」「精神的に疲弊しながらの取引はキツイ」といった風に、精神的負荷が大きいです。
ですがオプション取引はポジションを購入するだけで事足りますし、予め支払った金額以上の損失が一切ないためリスクなく取引可能です。
もしも仮にあなたが予想していた通りに相場が動けば、権利行使もしくは反対売買で受け取った金額からプレミアムが差し引かれた額が利益になります。
一方で予想が外れても権利行使日に権利を放棄するので、予め支払ったプレミアム金額以上の損失が出ないところが大きなメリットです。
オプションFXのデメリット
投機に近い取引になりがち
オプションFXは知識や経験が無くても誰でもできる取引が故に、何の戦略性もない投機に近い取引になりがちな点がデメリットです。
というのも、オプション取引は中長期的な視点で投資をするのではなく、あくまでもチャートが上がるか下がるかを予測し短期的に利益を得る方法です。
つまりゼロサムゲームです。得している人がいる一方で、同じ割合損している人がいるというイメージです。
そこで何かしらの優位性や根拠を持ってトレードすれば、ずっと利益を得続けることは可能ですが、勘に頼るといずれ相場から退場することになるので要注意です。

スプレッドよりも手数料が高い
一般的なFX取引で掛かるスプレッドの手数料よりも、オプション取引で発生するプレミアムの手数料の方が高い点がデメリットです。
一般的なFX取引の場合、トレードするたびに手数料がかかりますが、基本的に少額な手数料なのでそこまで気になりません。
それに加えて権利行使の期限時刻に近づけば近づくオプションFXは有利になる一方で、それと同時に損失プレミアムの支払額が増えてしまうデメリットもあります。
ローリスクローリターン
一般的なFX取引の場合、大きく損するリスクはあるものの、地合いが良ければ少額資金からでもレバレッジを活用しガッツリ稼ぐことが可能です。
ですが、オプションFXはどうしてもリスクを抑えたローリスクローリターンな投資方法なので、あまり自己資金が増えない点がデメリットです。
とはいえ、極力リスクを抑えてコツコツと少しずつ利益を積み重ねていきたい人には、オプションFXは最適な投資方法の一つと言えるでしょう。

よくある質問
まとめ
ここまで、FXの基礎知識を交えながらオプションカットの意味や仕組み、メリット・デメリットについて、深く解説させて頂きました。
オプションカットを理解していれば、現在FXで利益を上げている人も、そうでない人も、利益をプラスアルファにできる理由についてお分かり頂けたのではないでしょうか。
FXなどの金融商品は情報が全てであり、知識がある人と無い人ととでは雲泥の差が付くので、この機会にオプションカットを上手に活用してみてください。
そして、もしも仮にあなたがFXのオプションカットに興味がお持ちでしたら、オプションFXにオススメのFX口座を実際に開設してみてはいかがでしょうか。
