外壁塗装をするときの塗料の種類や性質|選び方や注意点も解説

外壁は、家を守る大切なものです。家を建ててから年数が経過するとともに劣化していくので、再塗装は必ず必要となります。

塗装の際に使われる塗料には多くの種類があり、その特徴や性能は異なるので、自分の家に合った塗料を見極めることが大切です。

暑い地域であれば断熱性や遮熱性のある塗料であったり、海辺にある家であれば潮風に強い塗料であったりと、それぞれの家のある場所や使用している外壁の材質によっても選ぶ塗料は異なります。

ここでは、外壁塗装を行う際の塗料について解説しています。どのような種類があるのか、どれくらいの費用がかかるのか、また、耐久性などについても解説しているので、工事の際の参考にしてください。

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外壁塗装に使われる塗料の基本

初めに、塗料がどのような成分からできているのか、その成分がどのような役割をしているのかを解説します。

塗料の成分の内訳  

合成樹脂塗料の耐久性を決める成分
添加剤塗料に特別な機能を持たせる成分
顔料塗料に色をつける成分
溶剤塗料を塗りやすく液体化する成分

合成樹脂は、主に塗料の耐久性が決まる成分です。アクリルやウレタン、シリコン、フッ素などがあります。どの合成樹脂を選ぶかで、耐久性や価格が変わります。

塗料の色を決める成分が、顔料です。添加剤には、目的に合わせて色々なものがあり、艶をなくしてマットな仕上がりにしたい場合には、艶調整剤を添加します。防腐剤を添加したり、密着性をもたせるために湿潤剤を添加する場合もあります。

また、塗料には水溶性と油性があり、水溶性は水でかくはんして使用します。油性の場合には、シンナーで希釈し塗装します。

塗料の水性と油性  

水性

価格が安い

塗りにくい

保管しやすい

油性

価格が高い

耐久性あり

刺激臭あり

塗料には水性と油性があり、希釈するときに何を使用するかで変わります。水性の塗料は水で希釈します。価格が安く、引火の心配がないので保管しやすいという特徴があります。環境にも優しく、作業がしやすいというメリットもあります。

対して油性の塗料は、シンナーで希釈しているので強い臭いが発生します。価格は水性に比べると高めですが、耐久性には優れています。

塗料の1液型と2液型  

 メリットデメリット
1液型

価格が安い

すぐに使える

かくはんの手間がない

余った分を保管して次の日に使える

塗装できる箇所は2液型ほど多くない

耐久性が低い

2液型

耐久性が高い

使用できる素材が多い

かくはん前は保管しやすい

価格が高い

かくはん後はすぐに使用しないと固まる

作業に手間と時間がかかる

1液型は、そのまますぐに塗り始められる塗料です。それに対して、2液型は、硬化剤を塗装時にかくはんして使用するタイプの塗料です

手間なく塗れるのは1液型ですが、2液型に比べると耐久力に劣ります。しかし、価格は2液型と比較すると1液型の方が少し安くなるので、塗料の費用を抑えたいのであれば1液型がおすすめです。

外壁のコンディションを長く良い状態で保ちたいのであれば、2液型がおすすめです。

外壁塗装に使われる塗料の種類と特徴

ここでは、外壁塗装を行う際に使用される塗料について解説します。塗料の種類や特徴を知り、自分の家や予算に合った塗料を選べるように参考にしてください。

主流からは外れたアクリル塗料  

メリットデメリット

価格が安い

光沢がある

発色がよい

汚れやすい

耐久性が低い

クラックが入りやすい

こまめな塗り替えが必要

アクリル樹脂を成分とした塗料です。耐久性が低いので、今では外壁塗装にはあまり使われておらず、家電や自動車の塗装として使われています。

価格は、1,000円~1,800円/平方メートルと、ほかの塗料に比べると安いですが、耐用年数が5~8年程度と短いので、塗り替え頻度を考えると費用対効果はあまりよくありません。

一部、新築に使用されている場合もありますが、ウレタン塗料やシリコン塗料との価格差もそれほど大きくないので、耐用年数を考えると、アクリル塗料を外壁に選ぶメリットはありません。

頻繁に塗り替えたい人にはおすすめの塗料です。

リーズナブルなウレタン塗料  

メリットデメリット

柔軟性・密着性あり

艶がある

ひび割れしにくい

はがれにくい

シリコン塗料に比べると耐久性は劣る

紫外線に弱く変色しやすい

防汚性に劣る

ウレタン樹脂を成分とした塗料です。柔らかく密着性が高いので、細かい部分や曲面、でこぼこした部分にも塗りやすいという特徴があります。

紫外線に弱いというデメリットがあるため、外壁の場合、紫外線にさらされて劣化が進み、変色する可能性があります。

密着性が高く、柔軟性があるので、モルタルなどのひび割れしやすい外壁にはおすすめの塗料です。価格帯は、アクリル塗料よりも少し高い1,500円から2,000円程度のものがよく見られるようです。

耐用年数は、5年から10年とそれほど長くないので、長期的に考えるとワンランク上のシリコン塗料を選ぶという方法もあります。

外壁塗装で人気のシリコン塗料  

メリットデメリット

耐久性あり

耐候性あり

透湿性あり

汚れがつきにくい

ひび割れしやすい

シリコン樹脂を成分とした塗料です。耐用年数は、7年から15年と長く、価格もウレタン塗料とそれほど変わらないことから、最もコストパフォーマンスに優れた塗料です。

透湿性が高いので、はがれにくく、結露しにくいという特徴があります。セラミック入りのものなら、汚れがつきにくく、断熱効果や遮熱効果が期待できる製品も販売されています。

ただし、塗膜が硬いので弾性が低く、ひび割れがしやすいというデメリットがあります。外壁の塗装に最もよく利用されている塗料です。

艶があり耐久性も高い塗料なので、サイディングの外壁におすすめの塗料です。

高層建築向けに開発されたフッ素塗料  

メリットデメリット

耐候性が高い

酸性雨・紫外線に強い

親水性が高い

汚れが落ちやすい

耐久性が高い

価格が高い

ひび割れやすい

フッ素樹脂を主成分とした塗料です。ほかの塗料に比べると高額で、家庭用の外壁にはあまり使用されていません。高層ビルやマンション、鉄塔などに使われています。

耐久性が非常に高く、12年から20年程度と言われています。ただし、価格は3,500円から5,000円と高額です。親水性が高いので、雨で汚れが落ち美観を長く保てます。

メンテナンスの回数を抑えて、美観を保てるため、高層ビルなどでよく利用されている塗料です。雪の滑りがよいので、一部積雪地方の屋根に利用されることもあります。

塗膜が劣化しにくいラジカル塗料  

メリットデメリット

チョーキング現象が抑えられる

価格が安い

外壁の劣化を抑えられる

耐候性が優れている

低汚染性に優れている

艶がある

実績が少ない

ラジカル塗料を扱っていない施行会社がある

淡色から中彩色が中心

高耐候酸化チタンや光安定剤を含む塗料でラジカルの発生を抑え、紫外線や水などによる外壁の劣化を防ぐことができる塗料です

塗料の主成分は、シリコンやウレタン、フッ素などが使われており、このラジカルの発生を抑制する成分を配合することでラジカル塗料となります。

そのため、価格は主成分の合成樹脂によって左右されますが、比較的安価で、耐候性、耐久性に優れた特徴を持っています。チョーキング減少を抑える効果があり、ひび割れや水漏れもしにくいというメリットがあります。

高耐候酸化チタンが白色顔料のため、淡い色の外壁には向いていますが、濃い色の外壁にはあまり向いていません。

業者に騙されやすい無機塗料  

メリットデメリット

耐候性が高い

耐久性が高い

カビ・コケがはえにくい

低汚染性・防汚性が高い

燃えにくい

価格が高い

ひび割れしやすい

硬い

セラミックやケイ素など無機物を主成分に作られた塗料です。無機物だけでは硬すぎて塗りにくいので、有機物と混ぜて作られています。セラミック塗料も無機塗料の1つです。

雨や紫外線に強いため耐候性が高く、20年以上もつとも言われるほど耐久性が高いのが特徴です。防汚性にも優れて燃えにくいので、外壁の塗料にはおすすめの塗料です。

ただし、価格はおよそ5,000円~5,500円/平方メートルと高価です。そして、主成分がセラミックやケイ素なので硬いという特徴があり、ひび割れしやすいというデメリットがあります。

また、塗膜に汚れがつきにくい分、再度塗装することが難しい場合があります。そ無機塗料の塗装には技術が必要で。均一な厚みで塗装しないと塗料の効果が最大限に活かせないため、業者選びが難しいというデメリットもあります。

自浄作用がある光触媒塗料  

メリットデメリット

防汚性が高い

空気の浄化作用がある

耐久性が高い

塗装に手間がかかる

濃色が少ない

価格が高い

光触媒塗料は、紫外線や可視光線があたると化学反応を起こし、親水性を高めてセルフクリーニングできる塗料です。この自浄作用で耐用年数は1.5倍から2倍程度延びることが期待できるものです。

紫外線で自浄作用が起こるものと、可視光線があたると自浄作用が起こる2つのタイプがあります。塗装工程が細かく指示されていることと、塗装に技術が必要なこと、およそ5,000円/平方メートルと高価であるというデメリットがあります。

長く美しい外観を保ちたい人にはおすすめの塗装方法です。

外壁塗装に使う塗料の選び方

塗料を選ぶときには価格に気を取られがちですが、価格だけで選ぶと粗悪なものにあたる可能性があります。外壁塗料は家を守るためのものです。品質が高く、性能がよいものを選べるように、塗料の選び方のポイントを解説していきます。

品質で信頼のある大手メーカー  

外壁を塗る際の塗料を選ぶときには、品質が高く安心して利用できるメーカーのものを選びましょう。日本で販売されている塗料は、上位3社で90%以上のシェアを占めています。

中でも、長い歴史と実績を持つエスケー化研は、50%以上のシェアを誇ります。高い品質の塗料を販売しており、安心して利用できます。

日本ペイントや関西ペイントの塗料もブランド力が高く、品質が安定しており、大手3大メーカーとして多くの人に選ばれています。

塗料の価格  

坪数延べ床面積(平方メートル)外装面積(平方メートル)2,300円/平方メートル塗料3,000円/平方メートルの塗料
10坪334092,000円12万円
20坪668018万4,000円24万円
30坪9911927万3,700円35万7,000円
40坪13215836万3,400円47万4,000円
50坪16519845万5,400円59万4,000円
60坪19823854万7,400円71万4,000円

※1坪=3.3平方メートル、外装面積は延床面積に1.2をかけて計算しています。

おおよその延床面積から外装面積を計算して、平方メートルあたり2,300円の塗料と3,000円の塗料を使った場合を計算して比較しています。

単価自体は平方メートルあたり700円の差ですが、実際に外壁を塗装すると少しの単価の差でも費用は60坪だと20万円近く差があります。

このように、単価だけ見ているとそれほど差がないように思えますが、実際の面積で計算すると支払い額の差が大きく広がることは把握しておいてください。

塗料を選ぶときには、塗装面積を計算してどれくらいかかるかを計算してから、予算に合わせて決めるとよいでしょう。

塗料に付加された機能 

外壁に使用する塗料には、様々な機能を持つものがあります。遮熱性が高いものであったり、防カビ性に優れたものであったりと様々です。そのため、塗料を選ぶときには、外壁の状態に合った機能を持つ塗料を選ぶことが大切です。

シリコン塗料は、価格と耐久性のバランスを重視する人におすすめです。遮熱効果を備えたものなどもあり、バリエーションが豊富です。

価格が高くなっても耐久性を追求するなら、フッ素塗料や無機塗料がよいでしょう。親水性にも優れているので、汚れがつきにくい塗料を使いたい人におすすめです。

遮熱や断熱機能が必要なら、セラミックを配合した遮熱塗料や断熱塗料がおすすめです。また、隣家と近く日当たりが悪い場合には、防カビ性に優れた無機塗料がよいでしょう。

外壁塗装の塗料で失敗しないポイント

外壁塗装の費用がどれくらいになるのか、予測がつかない人も多いでしょう。悪徳業者に引っかからないためにも、塗装を依頼するときには複数の見積もりを比較して業者を選びましょう。

ここでは、業者を選ぶときのポイントを解説します。

一括見積もりで相場にあった費用

外壁塗装を行うときに、最も気になることが費用のことではないでしょうか。外壁塗装は、頻繁に行うことでもないので、費用がどれくらいかかるのかわからない人も多いでしょう。

また、高い費用を請求されて騙されていないかと不安を感じる人もいるでしょう。

外壁塗装を依頼するときには、まずどれくらいの費用で外壁塗装ができるのか相場を確認することが大切です。かかる費用は、施工する業者によってばらつきがあります。そのため、何社かに見積もりを依頼して、比較することが重要です。

一括見積もりを利用すれば、一度で複数の会社に見積もりを依頼できます。自宅にいてインターネットを利用して、簡単な入力だけで依頼可能です。手間も時間もかからず無料なのでおすすめです。

見積書には外壁塗装の内訳が書かれている  

見積書を貰ったら、内容を確認しましょう。見積書を見るとその会社が誠実な会社かどうかがわかります。一般的な見積書は、平方メートルあたりの単価が作業ごとに記載されています。また、保証の内容も記載されているので確認しましょう。

万が一、見積書に作業内容を記載せず、ひとまとめで合計金額が記載されているような場合には注意が必要です。

工事内容の記載がなく、それぞれの費用がわからない場合には、必要のない費用が上乗せされている可能性があります。そのような見積書だと、その金額が妥当なものなのかの判断もできないので、業者に確認するか、契約はを見送った方が妥当かもしれません。

実績があり信頼できる業者  

外壁を塗装する際の塗料には多くの種類があり、様々な性能があります。その性能を最大限に活かすには、塗装する人の技術も必要です。均一な厚みで塗装する必要があったり、特殊な塗料の場合には、塗装できるように講習が必要なものもあります。

そのため、業者を選ぶときには、どれくらいの塗装実績があるのかや、使用したい塗料が特殊な塗料の場合、その塗料での塗装の実績があるのかなどを確認して、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

これらのことを確認するためにも、塗装を依頼するときに何でも相談できて、質問に対しても明確に答えがもらえる業者を選ぶことをおすすめします。

外壁塗料の予算や性能で塗料を選ぼう

外壁の塗装は、塗装する範囲が大きくなるほど費用は高くなります。およそ30坪の建物でも80万円から120万円程度かかります。

塗料は耐久性や性能によって価格が異なるので、自身の予算に合わせて選ぶとよいでしょう。見積もりを取れ、ばどれくらいの費用がかかるかは簡単にわかります。

いくつかの見積もりを比較して、最適な塗装業者を見つけ、自分の家と予算に合った塗料で外壁塗装を行いましょう。