外壁塗装で悪徳業者を避ける方法|工事の流れや相場を把握しよう

家の内部の傷みや屋根の上など、住んでいても自身で確認することが難しい部分があります。また、外壁の塗装にかかる費用は、個々の家の状態によって異なるため、わかりにくいという特徴があります。

そのため、外壁の塗装を行う業者の中には、住人が外壁塗装に詳しくないことをいいことに、不安をあおって工事を契約させる悪徳業者が存在します。

外壁塗装の悪徳業者にだまされないためには、塗装に関する知識を備えることが大切です。どのような工事が必要なのか、どれくらいの費用になるかなどを知っていると、だまされる可能性は下がります。

また、どのような手口を使って近づいてくるかを知っていると、警戒できます。ここでは、悪徳業者を避ける方法を解説しています。だまされないためにもどのような手口があるかを確認しましょう。

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悪徳業者による被害は年々増加

PIO-NETに寄せられた、訪問販売や点検商法による被害は年々増加傾向にあります。以下は2017年から3年間の相談件数を表した表です。

 2017年2018年2019年
訪問販売6,3857,2207,991
点検商法5,4155,6835,747

2017年と2018年の訪問販売による相談件数をみると、1年間で1,000件ちかく件数が増えています。点検商法の増加は、200件程度ですがそれでも年々増えていることがわかります。

これはあくまでも国民生活センターに相談が行われた件数です。実際には、悪徳業者による被害に気がついていない人がいたり、被害に気がついていても相談できなかったりする人がいると考えられます。

そのため、実際の被害の件数はこれよりも多いことが予測できます。このことからもわかるように、外壁塗装など家のリフォームを行う場合には、注意が必要です。

参考:http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html

悪徳業者の特徴的な6つの手口

どのような手口でだますかを知っていると、そのような業者を避けられます。ここでは、悪徳業者がよく使う手口を見てみましょう。

訪問で外壁塗装の営業  

よく使われる手口としては、訪問営業があります。実際に家を見ることで、家の状態が確認できたり、表札や車の有無など家の周りを見たりして家族構成が確認できるからです。

そして、高齢者が住んでいる家を見つけ出して、訪問営業を行います。彼らの主なターゲットは高齢者です。高齢者が単身で生活している家の場合、相談相手がいないことも多く、簡単にだませるからです。

このように家の状態や住んでいる人が確認しやすい訪問営業が手口としてよく使われます

極端な割引を積極的に提案  

悪徳業社がよく利用する手口として、大幅な割引やキャンペーンがあります。「今なら割引中なのでお得に工事ができる」などと言いながら契約をせまる業者には注意が必要です。

大幅な値引きには、必ず理由があります。もともとの提示した金額が適正価格よりも高額であったり、手抜き工事を前提としていたりする場合があります

また、期間限定や今日契約すればなど、早く契約させようとせかせる業者にも注意が必要です。周りの人に相談する時間を与えずに契約をさせようとしていることがわかります。

このように大幅な割引をアピールして契約をせまる業者に優良業者は少ないでしょう。

火災保険で自己負担ゼロをすすめる

近年、屋根の修理や外壁塗装などのリフォームでの被害が多いのが、火災保険で無料で工事ができると言って契約させる方法です。

火災保険は、自然災害による損傷に対して支払われるものです。そして、火災保険が使えるかは、保険会社が判断します。なお、経年劣化では申請しても承認されません。

中には、自然災害でできた損傷に経年劣化の部分も含めて申請を行う業者もありますが、それは不正請求にあたり違法です。また、保険適用されない工事を行って追加で高額請求する場合もあるので注意が必要です。

火災保険の申請で工事を行う際には、業者任せにせず、自分で申請を行い、承認されてから工事を依頼するなどの対策が必要です。

オリジナル塗料の良さをアピール  

壁や屋根の塗装では、使用する塗料のグレードで塗装のもちが変わります。そのため、どの塗料を使うかは、その後のメンテナンスの頻度にも影響するので、慎重に選ぶ必要があります。

そして、悪徳業者の中には、オリジナルの塗料をすすめる業者があり、その耐久性をアピールして高額の費用を請求する場合があります

特にセラミック塗料の耐久性をアピールする業者には、注意が必要です。塗料は、主成分の樹脂によって耐久性が変わるので、セラミックが混ぜられた塗料は、主成分の耐久性の影響を受けます。

セラミックが入っているからといって、30年かそれ以上の耐久性をアピールしている場合には注意しましょう。

とにかく契約を結ぼうとしてくる  

訪問営業を行っている営業マンは、ノルマがあったり、契約件数で給料の額が左右されたりする場合があります。そのため、強引に契約をすすめる営業マンもいます。

中には急にどう喝したり、泣き落とししたりと、脅すような行為や同情をあおる行為で契約をせまる人もいます。

一般的な営業マンならそのような行為は行いません。このように様子がおかしい営業マンがきた時には、悪徳業者の可能性が高いと考えてよいでしょう。

見積もり書に内訳を載せない  

一般的な工事の見積書には、工程ごとの工事の費用が範囲や単価を使って記載されています。そのため、どのような工事が行われていて、どれくらいの広さを施工しているかがわかります。

また、塗料を使う場合には、メーカー名なども記載されています。このようにそれぞれの作業にかかる費用が詳しく記載されています。

それに対して悪徳業者の見積書の場合、詳しく記載されていない場合があります。どのような工事が行われているかわからない見積書だと、手抜き工事をされる可能性があります。

また、工事ごとの費用が分からなければ、水増し請求されていてもわかりません。このように、悪徳業者が作る見積書には、内容が詳細に記載されていないことが多く、不明瞭な見積書で高額の費用をだまし取ろうとしている場合があります。

悪徳業者にだまされない外壁塗装の基礎知識

外壁塗装を依頼する時には、工事内容や相場価格を把握していると、悪徳業者にだまされることを防げます。ここでは、外壁塗装を依頼する前に必要な知識について解説します。

外壁塗装の相場  

外壁を塗装する際にどれくらいの費用が必要かを事前に把握していると、悪徳業者にだまされることも少なくなります。以下は延坪あたりの外壁塗装の相場価格です。

延坪相場価格(万円)
10坪20~40
20坪40~70
30坪60~100
40坪80~130
50坪100~160
60坪120~200

塗装費用は、家の形や使う塗料によっても金額が変わります。自宅の具体的な相場価格を知りたい場合には、見積りを依頼するとわかります。

悪徳業者は見積もりの際に、適正価格よりも高い金額を提示したり、極端に安い金額を提示したりする場合があります。

悪徳業者を見分けるためにも、見積りを取る際には複数の会社に依頼して、比較しましょう。

外壁塗装に使う塗料の種類と特徴  

塗料耐用年数相場価格特徴
アクリル塗料3~81,000~1,800

安い

発色よい

耐久性が低い

ウレタン塗料5~101,700~2,500

密着性あり

汎用性高い

弾力性あり

変色する

シリコン塗料7~152,300~3,500

耐久性あり

耐水性あり

透湿性あり

フッ素塗料12~203,500~4,800

耐熱性・耐寒性あり

耐久性あり

高価

ラジカル塗料8~162,200~4,000

チョーキング、塗膜の劣化、変色を防ぐ

セラミック塗料10~252,300~4,500

断熱・遮熱塗料

低汚染塗料

石材調塗料

光触媒10~203,800~5,500

自浄作用がある

無機塗料10~253,500~5,500

耐久性あり

ひび割れしやすい

外壁に使用できる塗料には、様々な種類があり、家の状態や塗料の特徴で選べます。近年、価格と耐久性のバランスがよく、費用対効果が高いシリコン塗料が好まれています。

また、チョーキングを防ぐラジカル塗料や断熱・遮熱効果があるセラミック塗料も人気です。そして、塗料には、グレードがあり、グレードが高いほど耐用年数が長くなります。

このグレードは、主成分となる合成樹脂によって決まります。アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素のどの合成樹脂を使っているかで変わります。

基本的には、この合成樹脂を成分として塗料は作られており、ラジカル塗料にしろ、セラミック塗料にしろ、主成分の合成樹脂の耐用年数が塗料の耐用年数に影響します。

外壁塗装の見積もり書の内訳  

外壁塗装を行う時には、塗装費用のほかに、足場代や養生代、高圧洗浄代などがかかります。どのような作業が必要で、どれくらいの相場でそれぞれの作業ができるかがわかると、見積書のチェックに役立ちます。

作業相場価格
足場代600円~800円/平方メートル
飛散防止ネット700円~900円/平方メートル
高圧洗浄200円~250円/平方メートル
養生300円~500円/平方メートル
シーリング750円/メートル
下地補修20,000円
廃棄物処理・雑費20,000円

このように色々な作業があり、その価格は依頼する業者によって異なります。そのため、見積書の金額に差が出ます。

見積書をチェックする時には、必要な作業が含まれているか、作業ごとに単価が記載されているか、作業の範囲が記載されているかをチェックしましょう。

外壁塗装が完了するまでの流れ  

塗装する際の流れは以下のようになります。外壁塗装の工事には、どのような工程があるのかを確認しましょう。

  1. 近隣への挨拶
  2. 足場の設置
  3. 洗浄
  4. 下地の処理
  5. 養生
  6. 下塗り
  7. 中塗り
  8. 上塗り
  9. 点検・片付け

塗装の前には、壁の洗浄を行います。汚れやコケ、カビを落とすことで、塗料の密着がよくなります。その後、クラックやコーキングの劣化が見られる場合には補修を行います。さびなどもこの時に除去します。

そして、下地の処理が終わると、塗装を開始します。初めは下塗りです。下塗りには、塗料の密着性を高めるための塗料が使われます。シーラーやフィラー、プライマーなどが使われます。

その後、中塗りが行われます。これは上塗りと同じ塗料で、中塗りと上塗り2回行うことで、塗料の耐久性を高めて、艶のある塗膜に仕上げます。

しっかりと乾燥できたら、点検を行い、問題がなければ片付けをして工事完了です。

見積りをチェックする時には、下塗り、中塗り・上塗りでは使う塗料が異なり、単価も異なることを覚えておいて、それぞれ分けて記載されているかをチェックするとよいでしょう。

火災保険が適用される外壁塗装  

悪徳業者の中には、火災保険を使って無料で屋根や外壁が塗装できると言って契約をせまる場合があります。火災保険は、火災や風災、洪水、雷など自然災害で受けた損害に対して支払われます

また、火災保険には、大きく分けると住宅火災保険と住宅総合保険の2つがあります。自然災害に対応しているのは住宅火災保険、盗難や水漏れなどより幅広く補償しているのが住宅総合保険です。

火災保険に加入している場合には、火災保険を利用して壁の塗装が行える場合があります。ただし、火災保険が利用できるのは、上記でも述べているとおり、自然災害による損傷です。

火災保険が使えるかは、保険会社が決めることなので、業者が来て火災保険でなおせると言われても信用せず、自分で保険会社に確認をとりましょう。

火災保険の申請は以下の流れで行います。

  1. 保険会社に連絡をする
  2. 業者に見積もりを依頼する
  3. 見積書、被害状況がわかる写真、保険金申請書、事故状況説明書等必要書類を送付する
  4. 承認の連絡がくる
  5. 業者と契約後工事開始

保険申請を行ってから、保険金が支払われる場合は2週間程度で承認されます。なお、保険金の申請は、トラブルを避けるためにも業者へ依頼せず自分で行いましょう。申請を代行してもらうと高額な手数料を請求されるケースもあります。

優良業者と契約をする3つのポイント

悪徳業者を見分けて避けることが最も重要です。ここでは、優良な業者を見つけて契約するポイントを解説します。

業者の選別に一括見積もりを使う  

塗装を依頼する業者を探す時には、一括見積サイトを利用すると無料で簡単に業者が見つかります。一括見積サイトでは、複数の業者に同時に見積もりの依頼ができるので、余計な手間も時間もかかりません。

また、複数の見積もりを比較すると、業者の誠実さや熱心さがわかったり、最新の相場価格がわかったりします。

そして、外壁塗装の業者を探す一括見積サイトはたくさんあります。提携している業者は、サイトごとに独自の基準で選ばれています。厳しい審査を行っているところもあれば、業者が希望すれば登録料を支払うだけで登録できるサイトもあります。

一括見積サイトを利用する時には、口コミや業者の登録方法などを確認してから利用するとよいでしょう。

相場からかけ離れた見積もりを出す業者は避ける  

見積りの金額は、仕入れの際の塗料の価格や時期によっても左右されます。そのため、業者ごとに見積もり金額に差がでてしまいます。

業者が出す見積もりをチェックする時には、まずはいくつかの見積もりを取り寄せて相場価格を把握しましょう。相場価格よりも安すぎる金額が提示されている場合には、手抜き工事をされたり、塗料を薄めて使ったりする可能性があります。

また、高すぎる金額の場合には、水増し請求されている可能性があります。このように、高すぎたり安すぎたりする見積もり額を提示する業者は、トラブルにあう可能性があるので避けた方が無難です。

だまされないためにも、見積書の内容が細かく内訳まで記載されているかをチェックしましょう。

業者の担当との相性  

業者を選ぶ時には、担当者の人柄や対応の仕方もチェックしましょう。初めて塗装を行う時には、わからないことがたくさんあり、不安を感じる人も多いでしょう。

工事の流れや相場がわからないと見積額が適正なものかも判断できないので、もし、工事についてわからないことがあれば質問しましょう。素人にもわかりやすい言葉で丁寧に説明してくれる人なら工事も安心して任せられるでしょう。

また、外壁の塗装は、高額の費用が発生するため、できるかぎり希望通りに行いたいものです。業者の都合でばかりで話を進めず、こちらの希望を聞いて工事を進めてくれる人がよいでしょう。

外壁塗装のトラブル対応法

ここれはトラブルに合った際の対処法や事前にできる対策を紹介します。契約前に保証内容を確認したり、保険に加入すると安心して工事を依頼できるでしょう。

公的な機関に相談をする  

相談先特徴
国民生活センター

消費者からの相談を受け付けている(基本、平日は消費生活センターで受け付け)

ホームページで相談の事例が確認できる

消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センターを案内

土日祝日は「188」で相談を受け付けている

消費生活センター

「188」に電話をかけると最寄の消費生活センターの連絡先を教えてもらえる

各都道府県に設置されている

消費者からの相談を受け付けている

情報提供も行っている

住宅リフォーム・紛争処理センター(電話:0570-016-100)

国土交通大臣が指定する住宅専門の窓口

全国の弁護士会と連携している

無料で建築士や弁護士に相談できる

国民生活センターや消費生活センターでは、消費者からの相談を受け付けています。リフォームの際に悪徳業者にだまされて、トラブルにあった場合に相談できます。

平日は消費生活センターで相談を受け付けており、土日祝日は国民生活センターで受け付けています。

また、住宅リフォームなどに関するトラブルの相談ができる専門の機関としては、「住宅リフォーム・紛争処理センター」があります。

弁護士や建築士に相談できるので、リフォームの際にトラブルが発生した場合には相談してみるとよいでしょう。1時間までの相談なら無料で行えます。

工事の最終チェックで問題があれば直してもらう  

リフォームが完了すると、契約書通りに工事が行われたかを確認します。これをしゅん工検査と言います。

例えば、外壁の塗装なら、塗装後の壁を見て確認しましょう。

  • 塗装が剥がれていないか
  • ひび割れている部分がないか
  • 反りがないか
  • 浮いている部分がないか
  • コーキングはきっちりと行われているか
  • 色むら、塗り残しはないか

もし、上記のような施工不良を見つけた場合には、まずは、契約書通りに直してもらいましょう。しゅん工検査の後には、一般的に工事完了の書類にサインとなつ印が求められます。

このサインとなつ印をすると、契約書通りに工事が完了したことを意味するので、不具合がある場合には直してもらうまでサインやなつ印は行いません。

検査後に不具合を見つけても、すぐに修理をしてもらえるとは限りません。このしゅん工検査の時に、しっかりと確認しましょう。

後からわかった問題には加入した保険を適用  

リフォームを行う場合、高額の費用がかかります。そのため、適切な工事が行われるか心配な人も多いでしょう。

リフォームを行う時には、工事を依頼する業者の保証以外に、リフォーム瑕疵(かし)保険が利用できる場合があります。この保険に加入すれば、第三者に完了検査を行ってもらえますし、万が一、不具合が見つかった場合の修理費用を補償してもらえます。

また、業者が倒産して修理料金を支払ってもらえない場合にも保証されます。

ただし、リフォーム瑕疵(かし)保険は、業者がリフォーム瑕疵(かし)保険に加入している場合に、施主が保険料を支払って加入できるシステムです。そのため、加入していない業者に施行を依頼した場合には、保険に加入できません。

万が一に備えられて安心できるものですが、保険料が30,000円~50,000円と高めです。そして、立会検査には、別途15,000円程度かかります。これらの支払いは、施主の支払いです。そして、保証期間は一般的に1年間と短めです。

リフォームを依頼する時には、業者の保証内容を確認し、十分でなければ、リフォーム瑕疵(かし)保険の加入を検討してみるとよいでしょう。

悪徳業者のリスクを下げるため外壁塗装を知ろう

リフォームを行う業者の中には、悪徳業者が多く存在します。そのような業者ばかりではありませんが、もし、そのような業者に依頼してしまうと納得できる工事が行われない可能性があります。

適切な価格で工事が行われなかったり、手抜き工事が行われたりする被害は年々増えています。このような悪徳業者を避けるためにも、外壁塗装について勉強してだまされないようにしましょう。