いまおすすめの浄水器と、専門家による選び方のポイントをまとめた2019年最新版です。日本は世界でも屈指の水資源が豊富な国とされ、水道から直接水が飲める数少ない国...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>いまおすすめの浄水器と、専門家による選び方のポイントをまとめた2019年最新版です。日本は世界でも屈指の水資源が豊富な国とされ、水道から直接水が飲める数少ない国のひとつですが、せっかくなら「もっとおいしく飲みたい」と感じている人も多いのではないでしょうか。また、新しく赤ちゃんをむかええるパパ&ママをはじめ、家族の健康を気遣う人にとっても、よりピュアで安心・安全な水を確保することは大きな関心事のひとつです。浄水器にはビルトイン・据え置き・ポット型などいくつかのタイプがありますが、たとえば一人暮らしとファミリーでも選び方が違ってきます。それぞれのライフスタイルに応じた浄水器を探してみませんか?
ママアイテム編集部
まずは、浄水器を選ぶにあたってはじめにチェックしたいポイントをまとめます。浄水器はおもに次の4つに分類することができます。
いまや各家庭のマストアイテムとなった浄水器ですが、はじめての一人暮らしや買い替えのタイミングで設置スタイルを見直してみるのもおすすめです。浄水器の設置方法には、つぎの3つがあります。
浄水器は水道水をろ過することで不純物や人体に有害な成分を取りのぞき、おいしい水を作りますが、ろ過の方法によってつぎの3つのタイプに分類することができます。
浄水器のカートリッジは、交換時期を間違てしまうと浄水したつもりが逆によごれた水を飲むという皮肉な結果になってしまうため、いそがしくてつい忘れがちという人には、カートリッジの寿命が長いタイプを選ぶという方法もあります。製品によっても異なりますが、一般的にポット型は1か月前後が寿命とされています。蛇口型は2か月から6か月、据え置き型で6か月から1年程度です。
以下は、ポット型・蛇口直結型・据え置き型それぞれの価格相場の比較です。一般的にポット型は低価格で求めやすく、メーカーによってデザインに個性があります。コンパクトな蛇口直結型のカートリッジは3か月から6か月、据え置き型はろ過装置が大きいため、1年から2年と大幅に寿命がのびます。浄水器の価格を決定する要素は、カートリッジの寿命以外にも除去できる物質の種類やデザイン、機能などさまざまです。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
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ポット型 | ・1,380円 | ・1,900円~ | ・3,800円 |
蛇口型 | ・1,980円 | ・3,000円 | ・9,600円 |
据え置き型 | ・14,000円~ | ・30,000円~ | ・190,000円~ 国産最上位の還元水素水生成器。 |
日本の浄水器の歴史は、終戦まもなく占領軍によって定められた「水道法」にまでさかのぼることができます。これを境に日本人は「カルキ臭い」水を飲まされるようになり、昭和30年代に初めて活性炭による浄水器が誕生しました。現在は以下のメーカーが人気です。
パナソニックの浄水器は、ろ過時間9分で手軽にミネラル浄水ができるポット式をはじめ、業界最高レベルの高機能カートリッジ。JIS指定13物質と浄水器協会が定める6物質を除去して還元水素水を生成する最上位モデルまでバリエーション豊富です。
東京に本社をかまえる三菱ケミカルの子会社で、社名にもなっている「クリンスイ(Cleansui)」が浄水器の主力ブランドです。取扱いアイテム数は国内随一で、信楽焼きの浄水器やお米を炊く水・お茶を入れる水を作るカートリッジなど限定品も人気です。
今回おすすめする浄水器の基本情報のうち、とくに注目したいポイントを比較します。先述のとおり、浄水器の除去対象物質は「JIS(日本工業規格)」や「JWPA(日本浄水器協会)」で指定されています。
比較ポイントにくわえ、ネット通販の評価や口コミサイトの評判などを参考に選んだおすすめアイテムです。「浄水器」は水道水をろ過しておいしくするアイテムですが、「整水器」は浄水をさらに電界分解してアルカリ化します。
アルカリ水のほか、ミルクや薬に適した浄水、洗顔のときに使いたい弱酸性水などペーハー値の違う3種類の水を生成する浄水器です。アルカリ水は「飲み始め」モードで体を慣らしながら「日常飲用」まで3段階ボタン設定。さらに、それぞれのアルカリ水は「電解強め」ボタンでしっかり電解し、天面のパネルでは選んだ水のタイプを3色のライトで知らせてくれます。高い吸着能力をもつセラミック入り活性炭など4層のろ過素材を内蔵した独自のカートリッジで、残留塩素はもちろん農薬、カビ臭など17の物質をパワフルに除去。2Lのペットボトル5,000本分の水道水がアルカリイオン水に生まれ変わります。継ぎ目のないデザインは見た目に美しいだけでなく、掃除もカンタン。カートリッジの交換もワンタッチで長く愛用したくなるアイテムです。
カセット式浄水器としておなじみの蛇口直結型浄水器は、取り付けがカンタンで置き場所に困らないのが何よりの魅力です。カートリッジ交換のタイミングで、ちかごろ人気の製品をチェックしてみませんか?
1日10Lの使用でカートリッジが12か月使える浄水器で、ネット通販ではカートリッジがベストセラー入りしているほどの人気アイテム。1分間に1.8Lの水道水をろ過し、2Lのペットボトル1,000本分をおいしくします。本体には原水・泡沫原水ストレート・泡沫シャワーがスピーディーに調節できるレバーが付いて、食器洗いのときの水はねも軽減。水アカのたまりやすいシャワー部分はカートリッジで洗浄できない浄水器の盲点。浄水器の水が「奇麗じゃない」といわれる理由でもありますが、この製品ならワンタッチで取り外しができるのでいつまでも衛生的に使えます。
Amazonのベストセラー1位に輝くシンプル&使いやすい浄水器。蛇口との一体感があるメタリックボディが、カセット式に特有の「あと付け感」を軽減します。すっきりとしたキッチンを実現するだけでなく、カートリッジに浄水の吐水口が付いているのが最大のおすすめポイント。なんとなく浄水器を敬遠しているという人のなかには、毎日使っているとついカートリッジを交換するタイミングをのがしてしまうのではとの懸念もあることでしょう。実際にカートリッジのよごれ具合が目視で確認できるこのアイテムなら、そんな心配とも無縁です。カートリッジの一部が露出し、吐水口がそのまま蛇口の吐水口という構造になっているので、よごれが気になる部分は3か月のカートリッジ入れ替えですべて新品に。手入れが面倒という人にはとくにおすすめです。カートリッジのよごれ具合は建物の築年数や土地柄によっても大きく違ってくるため、取替え目安に満たなくても、フィルターがよごれて使えなくなる場合があります。水の味が落ちたと感じたり、目詰まりを起こした場合には速やかにカートリッジを交換しましょう。
業界トップクラスの浄水力をほこり、適切な流水量まで教えてくれるのがクリンスイの「CSPシリーズ」です。高機能なろ過フィルターを最大限に生かす流水コントロールシステムにより、水道水を効果的に浄水。とくに発ガン物質として注目されているトリハロメタンを強力に除去します。さらに、シャワーモードは旧モデルよりも30%の節水を実現。カートリッジの交換時期になるとオレンジ色のランプが点灯するだけでなく、交換のタイミングが数字によるカウントダウンで事前に分かるというのもうれしい機能です。数々の有名なデザインを世に送り出したプロダクトデザイナー・柴田文江氏が手掛けた飽きのこないフォルムで女性を中心に人気を集めています。
キッチンに大げさな器具を取り付けたくないという独り暮らしの人や、浄水器を導入するまでのあいだにちょっと試してみようという人におすすめなのがポット型です。
コンパクトでデザイン性にすぐれたアイテムのなかから、とくに人気の高いポット型浄水器3選を紹介します。
塩素を除去した水は日持ちが悪くなるため、ポット型の浄水器を選ぶ場合は冷蔵庫に入ることを前提にする人が多いようです。2L入りペットボトルとほぼ同じ大きさなら、冷蔵庫のドアにもすっぽり収まって定位置を確保。カロリーの高いジュースやコスパの良くないミネラルウォーターの代わりに自宅で手軽にできる浄水をそなえて、環境にもお財布にもやさしいダブルエコ生活を始めましょう。牛乳パックのように四角で持ちやすいのもこの製品の特長。フタにはカートリッジ交換のタイミングを記録できるカレンダー式のダイヤルが付いています。ろ過装置には活性炭とセラミックを使用し、ミネラル分はそのままに中空糸膜で雑菌や濁りだけでなく、水に溶け込んでイオン化した鉛まで除去します。
おいしい水の秘密である「ミネラル層」を通過した水道水は、カルシウム分がプラスされ、活性炭セラミックと中空糸膜を通って日本人の味覚にあったほどよい硬度のミネラル浄水になります。この新しいカートリッジにより、ろ過時間をこれまでの3分の2に短縮。スピーディーに浄水を生成するので、飲用だけでなく調理にもふんだんに使えます。コンパクトボディながら、家庭用のポット式浄水器では業界トップレベルの17物質を除去する本格派で、カートリッジを取り外せば食洗機で洗えるところも便利です。
ドイツに本社を置く浄水器メーカー「ブリタ」の人気商品は、一人暮らしにちょうど良いサイズ感。持ち手がないので冷蔵庫のドアポケットでもおさまりが良く、ろ過スピードの速さにも定評があります。フタと注ぎ口が一体化したスイングオープナー方式を採用し、調理中のよごれた手でもワンタッチ。ストレスなくあつかえるシンプルなデザインです。おしゃれなフォルムとカラーリングが特徴的で、そのままテーブルに出すと食卓がパッと明るくなるのも大きな魅力。新しモデルも出ていますが、カートリッジはどちらのポットでも使用できます。気になるカートリッジは日本仕様で、日本の水質にあわせておいしい水を生成します。日本の水に対応していない並行輸入品では違った味になるようなので、購入のときは少し注意が必要です。
料理にも野菜洗いにも、おいしい水をたくさん使いたいなら据え置きタイプがやっぱり便利です。キッチンがせまくてもあきらめなくて大丈夫。置き場所に配慮した省スペースモデルもチェックしましょう。水質にこだわったしっかり浄水できるおすすめのアイテム3選を紹介します。
友だちの家でよく見かける浄水器といえば、多分コレ。というほど人気の定番アイテム。その実態は、使い方に合わせて5つの水を生成できるアルカリイオン整水器です。奥行わずか10cm、設置部分は8.4cmのスペースがあれば置ける薄型&省スペース設計で、「置き場所」がネックだった据え置き型の弱点を解消しています。パネル面は大きな文字で操作しやすく、原水と浄水の切り替えもワンタッチです。吐水量は毎分2Lとタップリで、30分の連続使用が可能。1日に15L使っても1年間カートリッジを使い続けることができます。調理のときに便利なキッチンタイマー機能や、節水に役立つ手動モードなど、使い方によってますます便利になる浄水器です。はじめてアルカリ水を飲む場合は、ゆっくり2週間ほどかけて体を慣らすことをおすすめします。1日にコップ1~2杯を目安に、3つのアルカリボタンで調節しながら始めてみてください。
吐水口に取り付けるカセットタイプのリモコンと、はなして置けるろ過装置本体がセットになった還元水素水生成器です。本体に手を伸ばすことなく手元のリモコンでラクラク操作。レバー水平で浄水・上に挙げれば原水シャワーで、下におろすと原水がストレートで出ます。本体からのびる給水ホースや電源コードは左右どちら向きでも使えるので、キッチンの出窓やカウンターなど置き場所を選びません。従来の蛇口直結型と比べると蛇口付近がカートリッジカセットで煩雑になることもなく、シンクまわりがスッキリして掃除もしやすくなります。洗顔におすすめの弱酸性から洗い物に最適なPH30の酸性水まで、選べる水質はぜんぶで7種類。液晶表示にはカートリッジの交換時期を表示し、音声ガイドでも水質を確認することができます。
日本ガイシの定番「C1」シリーズをスリムにしたモデル。高機能はそのままに省スペース化され、よりスタイリッシュになっています。底幅9.1cmのコンパクトサイズで場所を取らず、ノズルは360度自由に回転します。シルバーの外観でシンクまわりをおしゃれに演出できる浄水器として人気です。カートリッジは最長18か月でLEDが点滅し、取替えのタイミングをお知らせ。簡単操作で新しいろ過装置と差し替えることができます。高性能フィルターは99.9%以上の細菌を除去し、毎分2.5Lの浄水を生成。一人暮らしや3人家族なら十分満足の浄水力です。
浄水器を導入するにあたり、気になるポイントをまとめました。
水道水を中空糸膜や活性炭などでろ過し、ミネラル分だけを残すのが「浄水器」です。「整水器」は、さらにそのミネラル水を電気分解することでPHを調整します。整水器によるアルカリイオン水は胃腸の調子をととのえることで知られ、旧厚生省によって医療器具に分類されます。
日本の水道水は世界的に見ても衛生的なので、赤ちゃんのミルクを作る水は基本的に煮沸した水道水で問題ないと言われています。とはいえ、まずはママの安心が何より大切。経年劣化による給水管の赤サビや、微量の残留塩素やトリハロメタンが気になるという場合は、精神衛生のためにも浄水器でろ過した水を使いましょう。浄水器のなかには赤ちゃんのミルクに適した水を作れるタイプも多く出回っています。
一人暮らしには、活性炭と中空糸膜フィルターを利用したカセット式浄水器やポット型がおすすめ。面倒な工事が必要ないことにくわえ、数年で使う必要がなくなった場合でも気兼ねなく処分できる手軽な価格も魅力です。
ビルトイン浄水器はろ過装置本体をシンクのしたに収納するため、蛇口周辺がスッキリするのが最大のメリットです。いっぽう、デメリットは専門業者による取り付け工事を要すること。蛇口のハンドルをひねってから吐水までにタイムラグがある点も、いそがしいときにはストレスを感じるかもしれません。
今回は、水道水のポテンシャルを最大限に引き出し、よりおいしく飲むために欠かすことのできない浄水器のおすすめアイテムを紹介しました。ある浄水器メーカーの調べでは、日本の水道水から残留塩素を除去すると、その成分は市販のミネラルウォーターとほとんど変わらないそうですが、日本国内における浄水器の普及率は40%程度とのこと。地域によっては自然のろ過システムによってそのままでもおいしい水が飲める場合もありますが、築10年を経過したマンションやアパートでは日常的に赤サビを口にしている可能性もあります。さらに、水道水の衛生面に必要不可欠な塩素は水の風味を損なうカルキ臭の原因となるだけでなく、野菜のビタミンを分解してしまうともいわれています。いまのままで十分と感じている人も、浄水器を通すことでまろやかな水道水のおいしさにおどろいてしまうかもしれません。まずは手軽なポット式やカセット式を導入してみてはいかがでしょうか。