冬になると特に気になる唇の乾燥。ひび割れだけでなく、なんだかくすんで見えるのも悩みですよね。そこで化粧品のプロである販売員から、おすすめアイテムとセルフケアの方...
松山千佳
スキンケア商品の製品開発に携わっていました。携わった会社は合計4社で、様々な観点からそれぞれの人や環境にあったスキンケアについて話せます。数回のテレビ出演・雑誌掲載経験があります。
プロフィール詳細へ>>冬になるととくに気になる唇の乾燥。
ひび割れだけでなく、なんだかくすんで見えるのも悩みですよね。
そこで化粧品のプロである販売員から、おすすめアイテムとセルフケアの方法を教えてもらいました。今年の冬はぷるるん唇で過ごしましょう!
ママアイテム編集部
唇をケアするアイテム選びには3つのポイントがあります。
これを知っていればどれを選べばいいのか迷わずにすみますよ。さっそくチェックしてみましょう!
唇を乾燥から守ってくれるアイテムと言えばリップクリームですね。唇に薄い膜を作ってバリアをしてくれます。
唇は女性の美しさのシンボルでもあり、いつも魅力的に見せたいパーツなのにとてもデリケート。実は肌よりも慎重なケアが必要な場所なんです。
というのも、毛穴があって皮脂や汗が皮脂膜となって保護してくれる肌と違って、唇はほぼ粘膜の状態。さらに、他の場所なら10~20も重なっている角質層はたった数層ととても薄く、保湿機能やバリア機能がとても低い場所だからです。
そんなデリケートな唇を保護するリップクリームは、保湿力の高さで選ぶのがポイント!リップクリームをポケットやデスクに常備して、一日に何度も塗り直す女性は多いと思いますが、それが摩擦となってかえって唇に負担をかけていることは意外と知られていません。
塗り直しの回数を減らすためには、ただ膜を作って保護するプチプラリップクリームよりも、保湿力が高い少し高級なものを選ぶのがおすすめ。唇の負担も減り、塗る回数も減るのでコスパは決して悪くありません。
唇はデリケートなので、余計な刺激物の入っていないアイテムを選ぶことも大切です。例えば色素や香料。ほんのり色がついて口紅代わりになるカラーリップはなにかと重宝しますが、寝る前に塗るのは避けた方がベター。余計な刺激を与えてしまいます。同様に、香りつきやメンソール入りなどは日中だけにしておきましょう。
また、夏に活躍したUVカットリップクリームをまだ使っている人も要注意!UVカット成分は唇が荒れる原因になることもあるので、すぐに使用を中止しましょう。
一方で、天然成分だけを原料にしたものやオーガニック原料を多く使ったものなど低刺激のリップクリームも多く販売されています。リップクリームを塗っているのに荒れてしまうという人はこれらの商品も検討してみると良いですね。
リップクリームは口紅と違ってプチプラコスメという印象を抱くでしょう。それこそ、小学生の女の子でも買えるくらいの値段から品揃えがあります。
なかでもロート製薬のメンソレータムは、セールになれば100円程度で買える人気商品。スースーする感覚が男性からも支持されています。機能としては膜を作って保護するタイプで、保湿成分や美容成分などは含まれていないシンプルなものです。
売れ筋なのは500円~1,000円程度の品物で、保湿に優れた美容成分が配合されていたり、薬用成分配合のリップだったりと、より効果が期待できるラインナップになっています。
でもやはりリップクリームに1,000円近く出すのには勇気がいるという人も多く、慎重に選んで失敗したくないという心理が働く価格帯です。
そして、リップクリームとしては破格の2,000円以上の商品も実は人気です。この価格帯はただのリップクリームというよりも、女性としてより魅力的になるための化粧品といって良さそう。自慢したくなるようなかわいい見た目だったり、グロスとしても使えたりと保湿以上の満足感を与えてくれます。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 |
100円程度 | 500~1,000円 | 2,000円以上 |
・シンプルなカバー機能 ・美容成分は含まれない | ・保湿効果が高め ・美容成分配合 ・薬用リップ | ・有名コスメブランド品 ・容器がかわいい ・独自成分配合 |
唇の乾燥ケアアイテムは、コスメブランドならどこでも扱っています。そのなかからとくにおすすめのブランドを紹介します。各ブランドが販売するリップケアアイテムの特徴にも注目してみましょう。
日本を代表するコスメブランドで、国内シェアは第1位。世界シェアも第5位と知名度が高く、質の高さとパッケージの美しさで欧米やアジア女性からも人気です。
良家の子女から募集した元祖美容部員の「ミス・シセイドウ」や、今見ても魅力を感じるセンスの良いポスターなど、日本の美と日本女性の美しさをけん引してきた実績があります。
リップケア商品は種類が豊富で選びやすいのが特徴です。
2010年創業の新しいコスメブランド「フローフシ」。その名はもちろん「不老不死」からとったもので、“究極の願いを叶えるために進化したい”という思いを化粧品に込めているそうです。
2017年夏に発売したリップトリートメント「LIP38℃」は爆発的な人気となり、一時は入手困難に。「モテマスカラ」もヒットし、インスタ映えするおしゃれさとも相まって、今注目を集めているコスメブランドです。
言わずと知れたフランスのラグジュアリーブランドで、コスメにとどまらずファッション、ジュエリー、時計、香水などさまざまな展開をしています。
リップケアアイテムは「マキシマイザー」と「リップグロウポメイド」が有名。2つとも“殿堂入り”と評されるアイテムで、優秀なリップケアアイテムを販売するブランドとして定評を得ています。
使用タイミング
有効成分
容量
形状
まず最初に今イチオシの唇ケアアイテムを紹介します!
まずはこの商品を知ってくださいね。
使用タイミング:1日中
有効成分:グリチルレチン酸ステアリル
容量:10g
形状:チューブタイプ
資生堂の「dプログラム」シリーズは、季節の変わり目や体調の変化によって肌荒れしてしまうという“ときどき敏感肌”用の化粧品です。すべて低刺激で成分も厳選。アルコールや香料、着色料、防腐剤、鉱物油も一切使用していません。
そのなかで「リップモイストエッセンスN」は唇を保湿してくれる薬用の美容液。上品なパールピンクのチューブから指に取ったり、直接塗ったりして使います。通常のリップクリームの10倍ほどもあるという保湿力にリピーターが続出中です。
寝る前に塗って集中ケアするのも良し、口紅の下地に使うのも良し、グロス代わりに使って艶やかなぷっくり唇を作るのも良しの優秀ケアアイテムです!
唇のコンディションを整えるにはとにかく乾燥から守るのがベスト。
うるおい成分や保湿作用で唇にみずみずしさを与えてくれるケアアイテムを集めました。
使用タイミング:1日中
有効成分:天然ローズオイル
容量:4g
形状:スティックタイプ
まるでルージュみたいな見た目のマキアージュのリップトリートメントです。まさに名前の通り、単なるリップクリームではなく唇のトリートメント効果があります。オリジナル処方の天然ローズオイルが乾燥した唇にうるおいを与えて長時間の保湿が可能です。
1日中使えますが、寝る前に塗ると一晩かけて唇のトリートメントができます。口紅の下地にすれば発色が良くなるし、口紅の後に塗ればグロス効果もあり、用途もさまざま。
さらにうれしいのは、グロスよりも使用感が軽くベタつかないこと。それでいてとてもしっとりするので、グロスが苦手な人でも安心して使えます。
使用タイミング:1日中
有効成分:エンテロコッカスフェカリス
容量:6.5ml
形状:アプリケータータイプ
唇を保護するだけでは終わらない、うるおう唇を育ててくれるのがこのアイテムです。
皮膚には肌バリア機能を持つ常在菌がたくさん住んでいますが、これに働きかけてうるおう力を育てるのが「エンテロコッカスフェカリス」という乳酸菌。これを世界で初めてリップクリームに配合しました。
また、血流促進効果の高い「エンドミネラル」を贅沢に配合。一人ひとり違う唇のヌード色に合わせて5色を展開し、唇の理想温度「38℃」の色にチューニングできます。
唇の表皮は薄いのでターンオーバーが早いのが特徴だから、ケアすれば効果も早く出ます。1週間でぷっくりとほのかに上気したような色っぽい唇に生まれ変われますよ!
使用タイミング:1日中
有効成分:カプサイシン
容量:6ml
形状:アプリケータータイプ
ディオールのマキシマイザーはリップケアアイテムとしてとても有名!プロのメーキャップアーティスト御用達で「なくては生きていけない!」と中毒者すら出るほどのロングセラー品です。
ほとんど色は付きませんがひと塗りで驚くほどうるおい、寝る前に付けても朝まで残っているほど。
特徴的なのがカプサイシンとミントが配合されている点です。カプサイシンは血行を良くして唇をふっくらとさせ、ミントのスースー感は気持ち良さを運んでくれます。人によっては少しピリピリ感じるようですが、痛いことはなく、ほどよい塩梅。
使用感もベタベタせず、みずみずしい艶やかさを演出してくれる点も人気の理由です。
使用タイミング:日中
有効成分:アクアプレゼンターⅢ
容量:10g
形状:チューブタイプ
資生堂グループのブランドであるイプサ。乾燥ケアアイテムとして注目されているのが、保湿成分「アクアプレゼンターⅢ」が配合された薬用化粧水「ザ・タイムRアクア」。これと同じ成分がこのリップエッセンスにも配合されています。
唇に水の層を作るので、保湿しながら美容成分を閉じ込めるのが特徴。また、デリケートな唇の血色の良さを保つには1年中紫外線から守ることも大切と考え、SPF18PA++のUVカット効果を持たせています。
チューブは斜めにカットされているため唇にちゃんとフィットしますよ。
リップクリームは気軽に使える唇ケアのマストアイテム。
どれも同じと思いがちですが、ちょっとこだわって選ぶだけで乾燥の悩みが一気に解決!なんてことも少なくありません。
今使っているリップクリームよりもあなたにぴったりなものがこの中にあるかも!
使用タイミング:1日中
有効成分:アミノ酸誘導体
容量:4g
形状:スティックタイプ
とてもシンプルな見た目ですが、プチプラリップとは違って少し高級品。1991年の発売以来のロングセラー商品で、うるおい成分のアミノ酸誘導体が配合されています。母と娘、親子2代で使っている人も多いんですよ。
テカリ過ぎずちゃんと唇の乾燥を防いでくれるのが愛されポイント。手に入れて気持ちが高揚するような特別感はありませんが、持っていると安心できる定番アイテムとして幅広く支持されています。
使用タイミング:1日中
有効成分:ヒアルロン酸
容量:12ml
形状:チューブタイプ
ディオールの大人気リップアイテム「マキシマイザー」を超える勢いで人気なのが、ジェル状リップ美容液「リップグロウポメイド」です。シアバター配合のジェルが唇でとろけてオイルに変わり、水をたっぷり含んだような唇に仕上げてくれます。
マキシマイザーと違ってカプサイシンの刺激はないので、より優しい使用感が好きな人向け。ベタつかないテクスチャーなので、付けていても負担に感じません。
日中はマキシマイザー、夜はリップグロウポメイドと使い分けている人も多いそうですよ。
使用タイミング:日中
有効成分:蜂蜜・ヒアルロン酸
容量:3.2g
形状:アプリケータータイプ
ナチュラルコスメブランドのカントリー&ストームが販売するリップケアアイテムです。96%がオイル成分で、はちみつ・3種類のヒアルロン酸・2種類のコラーゲンを贅沢に配合したリップクリームならぬリップオイル。
唇を染めるティントタイプですが、色付きは控え目で、はちみつの香りに癒されると好評です。
はちみつのイメージよりはるかに軽い使用感で伸びもいいから塗るのも簡単。水分に反応してしばらくするとほんのり色づいてきます。口紅よりも自然な仕上がりで、唇がぷるるんと輝きますよ。
使用タイミング:1日中
有効成分:潤浸保湿セラミド
容量:4.2g
形状:スティックタイプ
花王キュレルのリップケアスティックは医薬部外品。潤浸保湿セラミド機能成分、ホホバオイルなどを配合して唇を潤しながら滑らかにしてくれます。
密着コート処方で唇にぴったりと、しかもやさしく密着し続けるので、乾いた空気や冷たい風から唇を守ってくれますよ。
無香料・無着色だから敏感な唇にも◎ 夜塗ってもニオイが気になって眠れないなんてこともありません。
油分にも水分にも偏り過ぎずにちょうど良く、スルスル塗れてしっとりすると好評です。
唇の乾燥がひどくなってしまったら、医薬品の力を借りましょう。
炎症を鎮めてくれたり、修復を促してくれたりとコスメにはない力で唇に健康を取り戻してくれます。
使用タイミング:1日数回
有効成分:アラントイン
容量:8g
形状:チューブタイプ
資生堂のモアリップは抗炎症成分配合で唇の炎症を抑え、ひび割れや皮むけを改善します。さらに、健康な皮膚や粘膜を作るのに欠かせないビタミンB6と、血行を促進してカサカサを改善したり、ツヤやハリをもたらすビタミンEを配合。守るだけでなく、内側から働きかけて健康な唇を作ってくれます。
チューブタイプですが直接塗れるので面倒さもなく、塗りやすいように角度も付いています。手をなるべく汚したくない人におすすめです。
使用タイミング:1日数回
有効成分:アラントイン
容量:8.5g
形状:丸型ケースタイプ
ユースキンのメディリップは、有効成分は上記「モアリップ」と同じですが、こちらは指ですくって塗るタイプ。また、メディリップは少し黄味がかっているのが特徴。これは、添加物として黄色いビタミンB2が配合されているためで、ビタミンB2は皮膚や粘膜の形成に欠かせない成分です。
指で塗るのは面倒と思うかもしれませんが、チューブタイプでは上手く塗れない人や、よりやさしく塗りたい人にはこちらがおすすめ。ユースキンのハンドクリームが良く効いたからと効果を期待して選ぶ人も多いようです。
使用タイミング:1日数回
有効成分:アラントイン
容量:8.5g
形状:チューブタイプ
上記「モアリップ」や「メディリップ」と有効成分はほぼ同じですが、「セチルピリジニウム塩化物水和物」という殺菌成分が配合されているのが特徴です。
メンソレータムの製品というとしみるんじゃないかと心配になりますが、こちらはメントール無配合だから安心。香料も着色料も使用しておらず、テクスチャーはとても柔らかいと評判です。
チューブタイプは持ち運びに便利なので、ポーチに入れていつでも使えるようにしておきたいですね。
使用タイミング:1日数回
有効成分:アラントイン
容量:6g
形状:チューブタイプ
これまでの3アイテムと有効成分は同じですが、ワセリンがベースになっているので硬めのテクスチャーが特徴です。
チューブタイプですが、チューブから出しても形は崩れず、直接塗らずに指に取って伸ばした方が塗りやすいとの声も。その分しっかり唇にとどまるので、ひび割れや口角炎を改善してくれます。
メントールも無配合で無味無臭。リップクリームのようなツヤはでないので、寝る前に塗って集中ケアするのに向いています。
肌や髪と同じように、唇もたまには特別なお手入れをしてあげるのがおすすめ。
ちまたで評判の唇パックの方法を紹介します。
はちみつは「日本薬局方」という厚生労働大臣が定めた医薬品の規格基準書において『医薬品』として定められています。ただの甘いシロップではなく薬なのです!
その効果はシミやシワ、肌荒れの改善、殺菌など多岐にわたりますが、とくに注目したいのが「皮膚粘膜の保護剤」だという点。唇のひび割れにはそのまま塗ってもいいそうです。
ただし、医薬品として使うはちみつは“純粋”であることが条件。精製や加熱、加糖されていないものを選びましょう。ドラッグストアや薬局で買うことができます。
◆はちみつパックの方法
はちみつを指にとって唇にのせます
その上にラップをかぶせます
5~10分ほど置きます
はちみつを洗い流します
ラップを取った後、唇に残ったはちみつを舐めてしまうのはNG! 唾液が蒸発するときに一緒に水分も蒸発して、カサカサの原因になってしまいます。必ず水で洗い流してくださいね。
また、体質によってはアレルギーが起きる可能性もあるので、異変が起きたら即中止しましょう。
はちみつとワセリンを混ぜて行うスペシャルな唇パックです。ワセリンは皮膚の保護剤として優秀アイテムだから、持っている人も多そうですね。もしおうちにあればぜひこちらの方法も試してみてください。
唇はターンオーバーが早いため、3日後には効果を実感できるはずです。
◆ワセリン&ハニーパックの方法
ワセリンとはちみつを同量(1:1)混ぜます
唇にのせます
ラップをかぶせたら、5~10分待ちます
ぬるま湯で洗い流します
ワセリンは落ちにくいので、水よりもぬるま湯で洗い流すのがベター。ティッシュオフは摩擦を起こしてしまうのであまりおすすめできません。
最後の仕上げに、お気に入りのリップケアアイテムやワセリンを薄く塗っておくと完璧です!
唇の乾燥ってそもそもどうして起こるのでしょう? ケアアイテムを購入する前に、トラブルの原因や対策方法についてもちゃんと知っておきたいですよね。そんな疑問・質問に答えます。
一見無関係に思える唇と胃の関係。でも食べ物は唇に触れてから胃に入るので、意外に関係は密接です。しょっぱい保存食を食べることが多い寒い国の人の唇が薄い傾向にあり、暖かい国の人の唇が厚くぽってりしているのも食生活と関係があるのだそうです。
東洋医学の考え方「陰陽五行説」によると、唇が乾くのは胃が荒れて熱を持っている状態だといいます。胃の消化能力が限界を超え、いわゆるオーバーヒートしている状態です。
食べすぎが原因になることが多く、この状態だといくら食べても満腹感が得られず、過食気味になってしまう悪循環が引き起ります。「食べすぎ」と「唇のカサカサ」が思い当たる人は、ケアアイテムを使うと同時に、胃も休めてあげると良さそうです。
ちなみに、上唇が荒れるのは胃の調子が悪く、下唇の乾燥がひどいのは腸が疲れているサインといわれています。冬はただでさえ乾燥するし、食べたり飲んだりする機会が多いので、より気をつけて過ごしたいですね。
「夏なのに唇がカサカサ」「1年中リップが手放せなくてつらい」とお悩みの人、大丈夫ですよ。実はそれって当たり前のことなんです。
というのも、唇には汗腺や皮脂腺がないので、そもそも季節に関係なく乾燥しやすいパーツだから。本当にデリケートな部分なんですね。
でも、夏だからこそ気をつけたい点はいくつかあります。まずは、エアコンによる乾燥。サラッとした空気は気持ちがいいものですが、唇にとっては水分が奪われる過酷な状況です。
また、知らないうちに体が脱水状態になっている可能性もあります。こまめに水分を取ることは体だけでなく唇のためにも必要です。
さらに、暑さで食欲が落ちて栄養バランスが崩れていることも影響します。唇は胃腸の状態が表れやすい場所なので、しっかり栄養を取ることで回復する場合もあります。
そして夏ならではの最大の注意ポイントは日焼けです。唇にはメラニン色素がほとんどないので紫外線の影響をもろに受けてしまいます。だから気付かないうちに日焼けして、ガサガサになってしまったのかも。UVカット成分入りのリップクリームで強い日差しから守ってあげましょう。
唇が乾燥すると皮がむけたりひび割れたり、さらには赤く腫れてしまうこともありますね。こうした症状は「口唇炎」と呼ばれています。唇に炎症が起きている状態です。
症状が軽いうちは放置しても自然に回復する場合が多いのですが、刺激を与えたり、舐めてしまって余計に乾燥が進むと、悪化して腫れてしまうことが多いようです。
こうなると自然回復を待つよりも早めに受診して処方薬をもらうのが一番です。
唇はほぼ粘膜といってもいいデリケートな部分。乾燥しやすいので水分や油分が保てずに荒れやすくなります。
荒れた唇はバリア機能がさらに下がって、外界からの刺激を受けやすくなります。同時にその刺激によって神経線維が活性化されて、表皮の近くにまで伸びてきてしまうそう。そのせいで余計にかゆみを感じやすくなります。
かゆいからといってかいてしまうと、さらにバリアが破壊されてかゆみが増す……という悪循環になるので、「触らない、かかない」がかゆみが出たときの鉄則です。
また、ただの荒れではなくアレルギーやクインケ浮腫と呼ばれる症状で腫れている場合もあります。気になるときは早めに受診しましょう。
リップケアアイテムで改善すれば一安心だけれど、なかなか治らず長引いてしまうときは、やはり一度受診して医師の診断を受けることをおすすめします。
単なる乾燥だと思っていたら意外な病気が潜んでいることもあります。例えば「口唇炎」。口唇炎にも種類があってアトピー性、接触性、剥離性などさまざま。きちんと医師に診てもらって、適切な処方薬をもらうのが一番です。
また、唇の両端に炎症が起きているのであれば「口角炎」の可能性も。きっかけは乾燥だったかもしれませんが、こじらせて炎症が強くなっている場合は医師の指示に従った治療が必要です。
受診科は皮膚科か内科でOK。症状に合った塗り薬や内服薬を処方してもらえます。
日本化粧品検定有資格者の山野さんからレクチャーしてもらった情報をもとに、唇の乾燥ケアアイテム15選とセルフケアの方法を紹介しました。
唇は想像以上にデリケートで、肌以上にお手入れが必要なパーツかもしれませんね。空気が乾燥する冬だけでなく、冷房や紫外線でダメージを受けてしまう夏にもしっかり対策が必要です。
また、胃腸の調子も唇に表れやすいので、栄養と休養はとっても大事。食べたり飲んだりする機会が多い冬はその点にも気をつけましょう。
ぷるるん唇は女性の美しさのシンボルです。笑顔や美味しそうに食べる口元を魅力的に見せるために、カサカサとは早々にさよならしましょうね!