この記事では「妥協なき品質への追求」を続けるオーディオテクニカが作るイヤホンのおすすめ品をご紹介します。オーディオテクニカは複数のシリーズ展開があることはおなじ...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>
この記事では「妥協なき品質への追求」を続けるオーディオテクニカが作るイヤホンのおすすめ品を紹介します。
オーディオテクニカは複数のシリーズ展開があることはおなじみですが、このシリーズの解説はもちろん、おすすめイヤホンにはSシリーズ、Rシリーズ、Bluetooth対応イヤホンなどさまざまな製品を取り入れました。
この記事を読めばきっと、あなたにぴったりなオーディオテクニカイヤホンに出会えるはずです。
ママアイテム編集部
オーディオテクニカからはさまざまなイヤホンが発売されているため、製品選びに迷う方もいらっしゃるでしょう。ここではおすすめの選び方を紹介します。
オーディオテクニカに限りませんが、イヤホンには3つの形状があります。まずどの形状のイヤホンを選ぶのか決めると、購入製品を絞り込みやすくなるでしょう。
その形状とは
の3種類です。これらの形状について、もう少し詳しく見ていきましょう。
インナーイヤー型のイヤホンは耳に軽く押し込むタイプのイヤホンで、イヤホン形状としては古くからある代表的なものです。
周囲の音が聞こえやすい、耳への圧迫感が少ないというメリットがありますが、他の形状に比べると遮音性に劣り、音漏れしやすいというデメリットがあります。
周囲に人がいない環境で使う方や、後述するカナル型イヤホンや耳栓が苦手な方におすすめです。
カナル型イヤホンは耳栓のようにグッと耳の奥まで差し込むタイプのイヤホンで、現在のイヤホンの主流と言っても良いほどよく見かけるタイプのイヤホンです。
メリットとしては遮音性に高く音漏れしづらい、低音部に強いというメリットがあります。しかしデメリットとして、長時間使用していると耳が痛くなりやすい、耳の奥に押し込むため不衛生になりがちといったものがあります。
首にバンド部分がある変わった形状のイヤホンで、ファッション性に高いことが特徴です。MDウォークマンなどが流行った90年代にもてはやされました。現在でも根強い人気があります。
私たちが音楽を聴くときに求めるもののひとつが「没入感」です。好きな音楽に集中することはとても楽しいことですが、外部の音が入ってしまうといまひとつ音楽の世界に入り込めません。そのため遮音性がとても重要になります。
遮音性という意味ではカナル型イヤホンがいちばん優れている形状です。インナーイヤー型イヤホンやネックバンド型イヤホンは遮音性についてはいまひとつだと考えて良いでしょう。
そのため音楽への集中や周囲に人がいる環境で音楽を聴く方は、カナル型イヤホンがおすすめです。
逆にアウトドアや外で音楽を聴く方は遮音性が高すぎると周囲の音が聞こえず、事故などに繋がりかねないこともあります。
そのため環境によっては遮音性の低い、インナーイヤー型イヤホンやネックバンド型イヤホンが優位なこともあります。
環境に合わせて遮音性も考えておきましょう。
イヤホンで聴くといっても、音楽を聴く以上はできる限り生の音、つまり高音から低音まできっちり聴きたいものです。そこで重要になるのが再生周波数帯域です。
再生周波数帯域とは、再生可能な低音部・高音部の音の高低を表す指標です。
再生周波数帯域が広いタイプは「ダイナミック型」と呼ばれ、音声信号をボイスコイルに流し、永久磁石の力で振動版を振動させ音を出す仕組みとなっています。
また低音に強く、音のゆがみが少ないことも特徴です。しかし小型が難しいため付け心地が良くないという方もいます。
バランスド・アーマチュア型のイヤホンは再生周波数帯域が狭いものの、音域ごとに分かれたドライバーで高音質を実現します。そのため高音質にこだわる方に人気があります。ただ価格が高額になりがちというデメリットを感じる方もいます。
オーディオテクニカのイヤホンには
この4種類があります。
CKSシリーズの「S」はソリッドバス(SOLID BASS)を意味しており、その名の通り重低音サラウンドが洗練されています。このシリーズはオーディオテクニカイヤホンの代名詞とも呼ばれるシリーズです。
CKRシリーズの「R」は「High Resolution」のRからとったもので、高解像度の音楽を意味します。つまり原音に近い音を目指しているという意味です。
CKNシリーズの「N」はネクスト・ループサポート・ストラクチャー(N.L.S)のNで、安定した装着感を味わえます。
上記3つのイヤホンシリーズを総称して「CKシリーズ」と呼ぶこともあります。
最後のEシリーズ(旧IMシリーズ)はプロ用モニターイヤホンです。プロではない方でもその取り扱いやすさから、素晴らしい音質をどこにでも持ち歩ける点が優れていると言えるでしょう。
オーディオテクニカのイヤホンの相場はどのくらいの価格でしょうか。ここでは最安価格帯、売れ筋価格帯、最高級価格帯の3つを大手通販会社の価格から調査しました。
最安価格帯 | 売れ筋価格帯 | 最高級価格帯 | |
価格 | 1,000円〜 | 5,000円〜20,000円 | 50,000円〜 |
特徴 | 安いものは音質もそれなりとなる | オーディオテクニカの中では音質と価格のバランスが取れている | プロ仕様のイヤホン |
オーディオテクニカのイヤホンは愛用者が多いのですが、他者のイヤホンとどのような違いがあるのでしょうか?ここではオーディオテクニカについて解説します。
オーディオテクニカは1962年に東京新宿で始まった、楽器関連、音響関連製品のメーカーです。現在は音響関連製品に限らず、カラオケ機器やクリーニング用品設備なども扱っています。
その製品の需要は高く、日本のみならず北米、ヨーロッパ、アジア各国などさまざまな国に事業所を持ち製品を展開しています。
イヤホン、ヘッドホンでは国内ナンバー1のシェアを誇りますが、その礎は徹底かつ妥協なき品質への追求です。
心と体にジャストフィットする製品作りを目指し、音質はもちろん着け心地までこだわった研究開発を続けているところ、そしてその製品が素晴らしいことが長年支持されている理由であり、他のメーカーと一線を画しているところです。
今夏の商品選定では、イヤホンのスペックにこだわり以下の10点を比較できるようにしました。
今一番おすすめしたいオーディオテクニカイヤホンを紹介します。この製品は「S」シリーズ、つまり重低音サラウンドに優れた製品です。
本製品ATH-CKS990は低音域に強いおすすめイヤホンです。低音域に強いことから、ロックやポップスなど低音重視の音楽に向いています。
というのも、ATH-CKS990はSシリーズ。つまりソリッドバスをテーマに作られており、豊かな低音を表現するためにデュアルマグネティックフィードドライバーを搭載しました。
このデュアルマグネティックフィードドライバーについて解説すると、ボイスコイルに音声信号を流す際、永久磁石の力で振動版を振動させ音を出す仕組みがありますが、この向かい合う永久磁石による磁力が最大となるポイントを創出することで豊かかつ締まりのある低音を表現する技術です。
この技術によって、かなり強い低音の響きを体験できます。低音の響きの中で音楽に没入したい方、ベースなどバス音域をしっかり楽しみたい方に強くおすすめしたいイヤホンとして、今一番おすすめとしました。
また音の品質と価格のバランスが取れている点も秀逸で、品質に妥協しないオーディオテクニカの姿勢が如実に合われている製品と言えるでしょう。
上で紹介したATH-CKS990の上位機種、ATH-CKS1100を次のおすすめとして解説します。
本製品、ATH-CKS1100最大の特徴は、デュアルフェーズ・プッシュプル・ドライバーです。
このドライバーは向かい合わせに設置された二基のφ12.5mmドライバーのマグネットが磁力を飛躍的に高め、厚みのある低域の再生を可能としました。さらに前後直進運動を行う振動板が相互作用を抑制することで音のゆがみを減らして解像度の高い再現性を実現しています。
さらにデュアルエアフローベース・ベンティングシステムにより、空気の流れを緻密にコントロールすることにより、レスポンスが高い音質を実現しました。
イヤホンにおける最大のトレンドはBluetoothといっても過言ではないでしょう。ここではBluetooth対応のイヤホンを2つ紹介します。
本製品ATH-CKR35BTの特徴はダウンサイジングされたボディで、小さな耳にもピタッと収まる装着感が魅力です。
さらに安定装着できるClip-On(クリップオン)スタイルが装着感をさらにストレスフリーに導きます。しかし本製品の魅力は装着感だけではなく、Rシリーズ特有の高解像度、音の再現性を保つためにφ9.8mm真鍮製スタビライザーを搭載している点も魅力です。
イヤホンが優れていてもBluetooth通信による音質の低下があっては意味がありません。この点は音の劣化を防ぐAACコーデックの採用により対応しました。
なお、Bluetooth対応ということでスマートフォンの通話などにも対応しており、音楽の再生・停止・通話などは耳元のスイッチで可能です。
本製品ATH-CKS990BTは上で紹介した、ATH-CKS990をBluetooth対応させた製品で基本スペックは同じです。
ATH-CKS990BTと同じくデュアルマグネティックフィールド・ドライバを搭載しており、デュアルエアフローベース・ベンティングシステムによって、豊かな低音を再現します。
Bluetoothイヤホンで気になる操作性ですが、再生停止、電源、ボリューム調整や通話といった基本的な操作はリモコンを左右に装備しており、ボタンを見ることなく操作が可能です。
イヤホンは90年代から、ネックバンド型に代表されるようにファッションアイテムとしても使われてきました。ここではカラー展開が豊富なイヤホンを2つ紹介します。
本製品ATH-ANC23の注目ポイントはANC回路によるノイズキャンセリング機能です。この設計によって、環境音を約90%低減します。楽曲に没入したい方にはたまらない逸品でしょう。
ノイズキャンセリングのために設計されたφ13mmドライバーを使用し、耳にピッタリフィットする装着感もウリです。
ノイズキャンセリング用に乾電池を入れる必要がありますが、電池が切れても通常のイヤホンとして使用可能で、音量調節などは手元のコントロールボックスで行えます。
色は2色展開(黒、白)ですので、ファッションや好みに合わせて選べる点も良いですね。
本製品ATH-CK330Mの特徴はなんといってもその軽さです。重量はわずか5g止まるでは根のような軽さで、耳への負担が小さいことがポイントです。
カナル型イヤホンの弱点は長時間装着していると不快感を覚えることですが、この重量であれば通常のカナル型イヤホンより長く装着可能でしょう。
重量が軽いといってもドライバーにはφ10mmのものを採用しているため、高い音質を保持しています。また軽いだけではなく、装着面に高弾性ゴム系素材を使用しているため安定したフィット感で楽曲を楽しめるでしょう。
続いて番外編として、ハイレゾ音源対応ヘッドホンを2点紹介します。音にこだわる方はハイレゾ音源を購入しますが、イヤホンやヘッドホンがハイレゾ対応していなければ意味がありません。
ここで紹介する製品をぜひ検討してください。
本製品ATH-AD200Xはφ53mmという大口径ドライバーを採用した、高音質ヘッドホンです。
このドライバーにはパーメンジュールという音響に優れた磁気素材を使用し、専用に設計されたOFC7Nボイスコイルで音を鳴らします。このため精密な解像度で楽曲を楽しむことができるでしょう。
音楽への没入感を左右する装着感について、本製品では3Dウイングサポートで快適な付け心地を実現しました。ADシリーズで採用されていた面接触の設計から、線で接触するように変化したため、今までとは違うフィット感で楽曲に入り込めます。
また装着面はスエードの低反発素材を採用しているため、感触は上質です。そしてこの装着面は面接触にしているため音抜けが少なく、とくに低音は迫力あるサウンドとなるでしょう。
本製品ATH-MSR7はトゥルーモーションハイレゾオーディオドライバー(φ45mm)を搭載し、原音により忠実な再生を行います。とくに独自技術で音響効果を高める積層構造と計算され尽くした音の空気経路は秀逸です。
立体縫製イヤーパッドを低反発素材で作り込み、さらに立体構造ので耳をしっかり包み込むデザインによって、長時間使用しても疲れない装着感も実現しています。そのためハイレゾ音源を思う存分楽しむことができるでしょう。
ここでは、オーディオテクニカのイヤホンを購入する際に抱きがちな疑問や質問にお答えします。
solid bassシリーズとは、重低音に特化したシリーズのことです。
ドライバー構造はもちろん、音の空気経路など徹底的に見直し、高解像度かつ重低音を支える設計がなされているイヤホンがsolid bassシリーズです。
solid bassシリーズが向いている楽曲はロックやポップスなど低音重視の音楽となりますので、重低音を楽しみたい方や重視する方にとても人気があります。
iPhone付属のイヤホンより良い音質で音楽を楽しむのであればオーディオテクニカのイヤホンがおすすめです。
iPhone付属のイヤホンも決して悪くはないのですが、やはりイヤホン・ヘッドホンメーカーが提供する製品の方が音質ははるかに良くなります。
以前のような音質の悪さは改善されています。
Bluetoothイヤホンは音質が悪いと言われていたのは昔の話です。
現在はコーデック技術も進化し、さらにBluetooth通信機能を備えながらも高音質を実現するドライバーなどが開発されているため、高い解像度で音楽を楽しむことができます。
ハイレゾ音源対応となると難しいのですが、少なくともCDの音質は再現できるため、楽曲にこめられた思いを感じ取ることはできるでしょう。
この記事ではオーディオテクニカのおすすめイヤホン6種類と番外編としてヘッドホンを2種類、計8つの商品を紹介しました。
オーディオテクニカの特徴は妥協しない品質とこだわりです。アーティストの息づかいを感じられる製品を常に探求している姿勢には、一ユーザーとしても脱帽する思いになると思います。
Bluetoothイヤホンでも音質の劣化を極限まで防ぎ、ひとつひとつの製品に思いがこめられて作られているようです。皆さんが素晴らしい楽曲をオーディオテクニカのイヤホンで楽しまれることを祈っています。