新築では間取りや家具の配置に注目しがちですが、床材も慎重に選ぶことをおすすめします。なぜなら、毎日の生活を支える素材であり、簡単には替えられないから。リフォーム...
中村史恵
テレビ通販で美容食を購入し、そこから美容食にどハマり。美容食使用歴10年の40代主婦です。美容食に関するレビューや記事執筆などのお仕事依頼を受託していて、美容食アドバイザーともいわれています。
プロフィール詳細へ>>新築では間取りや家具の配置に注目しがちですが、床材も慎重に選ぶことをおすすめします。なぜなら、毎日の生活を支える素材であり、簡単には替えられないから。リフォームで「取り換えたい素材」の上位にあがるほど、人は床材をあまり気にせずに選びがちです。中にはハウスメーカーの標準仕様で、色や素材については一切確認していないという人も!?しっかり見極めた気持ちの良い床材で、毎日快適に過ごせるマイホームづくりにチャレンジしてください!
ママアイテム編集部
たくさんある床材の中から、どうやって最適な床材を見極めたらよいのでしょうか。それぞれの特徴を把握して、部屋ごとに使う床材を選んでみましょう。
それぞれのメリットとデメリットをふまえて、生活に合わせた床材を選びましょう!
特徴 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
無垢フローリング | 自然の木を板状にカットした床材。ブナ・ナラ・ヒノキが人気。 | 天然の風合いが魅力で冷たさを感じにくい。経年の色の変化が◎。 | 乾燥による反りが発生し、冬は隙間が目立つ。 |
複合フローリング | 合板に化粧シートを貼った床材。合板の代わりに繊維板の商品も。 | 防水や防音効果を持たせたシートも。シートの模様や色が豊富。 | 温もりを感じにくく、冷たさを感じやすい。肌触りは無垢に劣る。 |
クッションフロア | 塩化ビニル素材にクッション性を持たせた床材。 | 柔らかいので膝や腰の負担を軽減。耐水性に優れ水廻りに最適。 | 重さに弱く家具の跡が付きやすい。傷つきやすい。 |
コルクタイル | コルク樫の樹脂を圧着させた床材。足裏に優しい肌触り。 | 防音性・防火性に優れる。柔らかいので足腰の負担が軽減される。 | 紫外線に弱い。日当たりの良い部屋には不向き。補修が難しい。 |
床の色には部屋の雰囲気や広さを左右する効果があります。
白系の床材は部屋全体を明るく、広く見せる効果があります。他の色とも相性が良く、家具やドアの色にも合わせやすい色です。
ブラウン系の床材は、どのようなインテリアにもマッチします。和風・アメリカン・北欧・モダンなど、どの雰囲気にも使えるマルチな色です。
ダークブラウン系の床材は、引き締め効果もあり、全体を落ち着いた印象に見せてくれます。高級感を演出するのにも最適。
畳の色は日本人になじみの深い色。和を演出するだけでなく、空間を優しい印象に見せてくれます。
万が一、床に飲み物をこぼしてしまった時や、脱衣室や洗面所など水が落ちる可能性が高い場所には防水性の高い床材が最適です。
飲み物がこぼれた時に水を弾くのは、無垢や複合フローリング、大理石、クッションフロアなどです。すぐに拭き取れば染み込むことはありません。
コルク材やカーペットの場合、水分が染み込んでしまいます。ただし、カーペットに比べて、コルク材は水の染み込み方が遅いので、すぐに拭き取れば大丈夫です。
タイルカーペットは洗濯することができます。しかし、コルクは水に濡らすと乾いた時に反りかえる可能性がありますので、出来るだけ濡らさない工夫が必要になります。
日本の床材の3大ブランドを知っていますか?プロの大工が好んで使う床材メーカーにはどんな特徴があるのでしょうか。
終戦からわずか40日、「復興資材の生産・調達」という志のもと木製品と床材の生産に着手したことから始まった建材メーカーです。時代の流れに忠実に、消費者目線でのモノづくりにチャレンジ。
住宅建築のプロが選ぶメーカーとして、日本の建材市場を牽引する存在です。
国内トップメーカーとして知らない人はいない「パナソニック」。1958年からは住宅建材事業に着手しています。
様々な商品開発を行っているパナソニックだからこそ持ち得る技術。建材にも独自の技術が活かされています。
床材の品質には定評があり、複合フローリングは天然木に負けない肌触りを実現しています。
昭和21年、敗戦からの復興を目的に設立された合板事業が永大産業の前身。「木を活かし、より良い暮らしを」をコンセプトに掲げ、種類豊富な床材やドアなどを開発・販売しているメーカーです。
日本での永大産業の床材シェアは、大建工業に次ぐ第二位となっています。
床材を比較する時、防水性は一番に着目したいポイントです。また、床材の種類によって、定価のベースとなるサイズが異なりますから、購入する時にはサイズをしっかりとチェックしておきましょう。
*種類
*サイズ
*防水性
フローリングだけが床材ではありません。洗面やトイレに使われることが多い「クッションフロア」をリビングや個室に使っても良いのです!
クッション性に優れ、防水性にも優れているので、小さな子どもがいる家庭にもおすすめ。
サンゲツのクッションフロアは、デザインをとことん追求しています。これまで、クッションフロアは洗面所やトイレに使われるだけでした。
リビングにも使いやすくなったのは、サンゲツのクッションフロアのバリエーションが増えたからと言っても過言ではありません。
木調のデザインも、色やバリエーションがとにかく豊富!カタログを眺めていると、迷って決められないほど。フローリング材を忠実に再現し、木目の幅も選べる、フローリング顔負けの品揃えになっています。
タイル調の柄も石の目がリアルに再現されていますので、一見するとクッションフロアとは分からないほどです。
柔らかい塩ビのシートですから、足のあたりが良く、足腰の負担を軽減。小さい子どもやお年寄りのいる家庭には最適です。飲み物をこぼしてもすぐに拭けるので、清潔さも保てます。
ロール状で売られていて、必要な分だけ買えるので、最近ではDIY愛好者にも人気が高い床材です。
クッションフロア=トイレ、の時代は終わりました。足に優しいクッションフロア。ぜひ、自宅の床材候補に加えてみてくださいね。
木の温もりに癒されたいなら、断然、無垢材のフローリングがおすすめです。最近は印刷技術の向上で、複合フローリングにも木目を忠実に再現できるようになりました。しかし、本物の温もりまでは再現できません。
足に触る優しさは、天然素材だから感じられる「ホンモノ」の印です。
時間が経つにつれて、良い色合い・風合いに変化していくのも無垢フローリングの魅力です。「家族の成長とともに、床材も一緒に成長していく」。無垢材の色の変化は家族の歴史になっていきます。
大分県日田市の梅江製材所で作られる「杉フローリング」。日田産のまっすぐな杉の丸太を厳選して作られている質の良いフローリング材です。
梅江製作所で作られるフローリングは「自然乾燥」。時間と手間はかかりますが、床材として敷いた時、狂いが少なく艶が出やすいという特性が生まれる手法です。
仕上げにもこだわりがあります。杉板の表面をペーパーで磨く製材所が多い中、梅江製作所では手間のかかる「カンナ仕上げ」を守っています。独特の光沢感のある仕上がりは、職人による手作業からしか生み出せません。
節の有り・無しが選べるのも自然素材の大きな特徴。梅江製作所でも、節の目の味わいを小好んで使う人が増えているということです。
中国原産で、日本にも広く分布する「孟宗竹」。竹もフローリング材に使えることを知っていますか?樹木に比べて成長スピードが驚異的に速いので、材料の伐採による環境破壊も少ない素材でもあります。
樹木の年輪模様と違い、竹の持つ「節」が床材にも表れるので、独特の模様が出てきます。竹の風合いが「和」の雰囲気を演出しますが、色合いが優しいのでどんなインテリアにもほどよく溶け込みマッチします。
竹のもつ光沢がありますので、ワックスがけは必要ありません。竹の繊維は直線状に集まっていますので、熱が一方向に伝わりやすいという特性があります。そのため、夏は涼しく冬暖かいというメリットもある床材です。
無垢材の主流だった「ナラ」に変わり、優しい色合いときめ細かい木肌が気持ちの良い「さくら」が人気です。昔から家具には良く使われてきた木材で、堅さと反り返りの少ない安定性がフローリングにも向いています。
堅いので、ソファやチェストなどの重い家具にも負けません。リビングや応接室にピッタリの木材。部屋全体をナチュラルで明るい雰囲気に仕上げてくれるので、若い世代を中心に好んで選ばれています。
木目が薄いので、インテリアの中で主張しすぎないのも人気の秘密でしょう。
無垢フローリング専門店では、さくらに蜜蝋ワックスをおすすめしています。人と環境に優しいワックスで、塗ると優しい色合いに深みが加わります。ワックスでフローリングの耐久性を上げていくこともできます。
環境に優しい床材といえば「コルク」です。ワインの栓やコースターに使われていて、誰もが一度は目にしたことのある素材ですね。木片が集まって出来ていて、柔らかいのに意外と丈夫です。
コルクにはたくさんの気泡が含まれていて、保温性は抜群!断熱性も高いので、床からの冷たい空気を伝えにくいという特徴があります。
コルクの木の「皮」を使いますので、木の伐採をせずに作られるという点でも、エコロジーな床材といえます。
コルク商品の中には、コルクの樹皮片を合わせる時に大量のホルムアルデヒドを含む接着剤を使用しているものがあります。サンゲツのコルクタイルはすべてホルムアルデヒドの飛散量が少ないタイプ。
シックハウス症候群に悩む人、小さい子どもがいる家庭、ペットを飼っている家庭でも安心して使える等級を取得しています。
コルクタイルの厚みは4mm。薄手の床材でありながら、ヒヤッとしない感触や衝撃を吸収するという特徴を持っています。組織が密なので、ダニも寄り付かず、ホコリも出ないのでアレルゲンを生み出しません。
メリットがたくさんあるコルクタイルですが、紫外線にはとても弱いです。でも、サンゲツのコルクタイルには、UV加工が施してあります。日当たりを気にせずどこにでも使えるのが嬉しいですね。
素足に気持ちのいいコルクに特殊な樹脂ワックスを施すことによって、さらにサラッと快適に過ごせるように工夫された商品です。ワックスによって耐摩耗性もアップ。スリッパによる摩耗にも強い床材です。
5mmという厚みはコルクタイルの中では厚めです。そのため、リフォームでは建具や他の部屋の床材との取り合いが難しいこともありますが、新築ではあまり気にする必要はありません。
むしろ、厚みがあることによって、保温性や弾力性が優れているといえます。冬の床材の冷たさは、暖房にかかる電気量を増やす大きな原因になるといわれています。足元が冷えると暖房を「強」設定にしたくなりますね。
厚みのあるコルクタイルで足元の冷えを軽減することで、電気量を抑える効果も高くなります。床から伝わる熱を伝えにくいので、部屋全体が冷えにくくなるというメリットもあります。
カーペットの温もりは、何だかホッと癒されます。でも、カーペットの難点は洗えないこと。家具が載っていれば簡単に剥がすこともできません。
そこで、洗いたい!必要なところだけに敷きたい!という人には、ブロックタイプのタイルカーペットをおすすめします。枚数でレイアウトを調整できるのも嬉しいですね。
選ぶときには、安全性を考慮して、必ず裏面に「滑り止め加工」がされている商品を選ぶようにしてください!
30cm角のマットの8枚セットです。マットの裏に吸着のアクリル樹脂が施されているので、施工に難しい技術はいりません。必要なところに「置くだけ」。手軽に床の冷たさを軽減できます。
ずれない吸着加工は掃除機かけにも便利。掃除機に吸い付かないので、置いたままで掃除も可能です。30cm角のマットが一枚一枚独立しているので汚れたら、汚れたところだけ洗えるのも便利です。
厚みが3mmと薄いので、ドアやタンスの引き出しに引っかかることもありません。ペットや小さい子どものいる家庭での転倒防止や傷つき防止におすすめの商品です。
キッチンマット代わりに、リビングのラグ代わりに。玄関に敷いて自転車やベビーカー置き場に。自由にレイアウトできるので、使い方は自由自在。
ハサミでのカットもできるので、家具のライン沿わせて敷き詰めることもできる便利アイテムです。
柱や家具が多くて、カーペットを敷き詰めるのが難しい。タイルカーペットは厚くてカットが大変……。そんな悩みを解消してくれるのが山五の洗えるカーペットです。
2mmという薄さは、綺麗にカットでき、洗濯も楽です。ペットがいる家庭には特におすすめで、粗相があってもそこだけ洗濯。乾きも早いので、常に清潔な床を保てます。
裏面には吸盤の原理を利用した吸着アクリルが施されていますので、置くだけで剥がれないカーペットが出来上がり。掃除機に吸い付いてくることもないので、掃除機がけも楽ちんです。
傷や汚れからフローリングを守る目的で使用する人も多いです。新築の家庭では、子どもが大きくなるまで、フローリングの上にこのカーペットを敷く人も。
高齢者や小さい子ども、老犬や老猫の床すべり防止にも役に立つ床材です。
3mmという薄さは、バリアフリーの基準に適合しています。段差がほとんど無いのと同じと考えられ、お掃除ロボも問題なく移動できる薄さです。車椅子や家具のキャスターも段差を感じずに動かすことができます。
24枚セットで、色違いのマットが12枚ずつ入っていますから、交互に組み合わせて市松模様の可愛い柄が完成です。
汚れた部分だけ取り外して洗えるのもいいですね。ペットの粗相や飲み物をこぼしてしまった時にも、汚れたカーペットだけサッと外して洗濯機で洗えます。防水性はありませんが、すぐに取り外せば下の床材も汚れません。
裏面には滑り止めの吸着加工がありますので、敷き詰めなくても滑ることはないので安全!ツルツルした床の上に滑り止めとして置くこともできますよ。
ハサミでカットしても端がほつれないので、柱や家具に合わせてカットできます。隅々まで敷き詰めることで、カーペットを施工した部屋に見せることも可能です。
簡単に変えられない部分だからこそ、ナーバスになりがちな床材選び。本来、インテリア選びは楽しいものです。楽しく選びつつポイントも抑える。このバランスを大切にして、最適な床材選びを進めていきましょう!
部屋全体の色の相性を忘れてしまいがちです。
床の色にばかり目が行って、部屋全体の雰囲気を忘れてしまう人が多いです。床は気軽に張り替えらえる素材ではありません。床の色と家具の色、クロスの色の相性についてもしっかりと考えましょう。
考え方を変えると、天井や壁のクロスを選ぶときも、床材の色を気にする必要があるということです。インテリアを考える時、全ての色のサンプルを並べてみて、総合的に色のバランスを考えてみてください。
白い色の壁や天井ならば、床材の色が部屋の印象を大きく左右します。どんな部屋にしたいか、という基準で床材を選ぶという方法もあります。
弾力性のある「クッションフロア」がオススメです。
柔らかい塩ビシートのクッションフロアは、膝や腰の負担を減らすことができるのでお年寄りのいる家庭にも向いています。
飲み物をこぼしても染み込みませんので、防水性という点でも優れた床材です。最近では、リアルな木目やタイル模様のクッションフロアも種類が豊富です。
部屋を選ばずに使いやすいので、検討してみてはいかがでしょうか。
一般的には10年から15年といわれています。
もちろん、家の湿気の状態、生活の仕方によってこの寿命は延びたり縮んだりします。10年経っていなくても、剥がれがある時には怪我の危険性が高くなりますので、貼り換えを検討することをおすすめします。
床がギシギシと鳴り始めたら、フローリングを支えている下地の木材が傷んでいる可能性もあります。気になる症状が現れたら、プロに調査を依頼してください。
部屋の印象を大きく左右する床材。新築住宅での人気は、複合フローリングや無垢フローリングですが、フローリングにしないといけないという決まりはありません。
フロアタイルやコルクタイル、タイルカーペットなど、フローリングではない床材をリビングに使っても良いのです。
ただし、床材を選ぶときには、色や素材だけで選ぶのではなく、持っている機能にも注目して選ぶようにしましょう。小さい子どもがいる家庭では、防水性という視点で床材を選ぶのもおすすめです。
子どもが床を汚しても叱らずに済む。そんな考え方も大切なのかもしれませんね。