「オッチャンなあ、アフロが好きやねん」
このオッチャンが店主、今年で70歳。
これだけメニューが乱立しているというのに、カットやカラーなどは一切なし。失礼だがアフロだけでやっていけるのか尋ねると、これでなかなかお客さんが多いらしい。
アフロは慣れるまでは手入れに時間がかかるが、慣れてしまえば楽に手入れができるようになる。
さらに、
「姉ちゃんも思い切ってアフロにしたらええねん。もう癖になって離れられんなるから」
と勧められたが、それは丁重にお断りした。
ちなみにオッチャン、肝心の髪型はアフロではなく、ツルツルの「ハゲ」である。
「昔はアフロにしてんけど、年取ったからサッパリ剃ったんや。
と、オッチャンは老いてなお盛んだ。しかし「ハゲの美容室」は何を行うのか、果たして流行るのかどうか、そこはやや不安である。
ところで、
「ようさんお客さん来たら、オッチャンよーさばききれへんし、何より恥ずかしいわ」
とのことで店名などは匿名。看板の写真もそんなわけで、ボケ気味にしています。オッチャンのアフロをどうしてもチャレンジしたい方は、大阪の某商店街片隅にある、小さな美容室を探してみてほしい。
(のなかなおみ)