アメリカに登場! 緑茶味のマティーニ「禅ティーニ」
何かとストレスの多いニューヨーカーに、ほっと一息つかせているグリーンティー。この夏スターバックスが、「抹茶クリームフラペチーノ」の全米での発売に踏み切ったりと、まだまだグリーンティー・ブームは続きそうです。
そして甘党だけでなく辛党にも楽しんでもらえそうな、グリーンティー・フレイバーのマティーニがニューヨークで誕生しました。その名も「禅ティーニ」。瞑想の酔いなんだそうです。

そもそもマティーニと言えば、ドライジンにベルモットの香りが渋い、大人の男の飲み物というイメージですが、昨今たしなむ女性が増えてきたのを受けて、フレイバー入りのマティーニが食前酒として人気が出てきました。さすれば、ブームのグリーンティー・フレイバーのマティーニが生まれるのも、当然といえば当然。と言うより、今年ニューヨークとオーストラリアで発売された、サントリーのグリーンティー・リキュール「禅」をベースとした「禅ティーニ」は、今このときを逃しては生まれなかったかもしれません。

飲んでみたいでしょ? 飲んできました。

私が味わったのは、ハイセンスなスシ・レストラン「リンゴ」のバーで差し出された、待望の「禅ティーニ」。キンと冷えたマティーニグラスに注がれた深い緑色が印象的。一口すすると、緑茶のアロマとシトラスのほのかな酸味が口の中に広がり、複雑で深い味わいが、喉の奥を細く長く通っていくのが至福。後味がすっきりしており、食事の邪魔にもならないので、ついつい杯がすすみます。同行したアメリカ人の友達は、辛口の日本酒とで作った「禅サケティーニ」の方がもっと香りが強く感じられて美味しいと、なかなか分かったようなことを言っておりました。


サントリー・インターナショナルにお聞きしたお話によると、「禅ティーニ」のベースとなるグリーンティー・リキュール「禅」は、創業300年の歴史を持つ京都宇治茶の名門『丸久(まるきゅう)小山園』の、苦味の少ないまろやかな最高級の抹茶と玉露を使用し、更にレモングラスなどのハーブをブレンドした、海外仕様の新しいリキュールなのだそうです。すでに日本で発売されているグリーンティー・リキュール「sasa」がナチュラルな緑茶の味わいなら、こちらはよりアロマティックな風味に作られています。

残念ながら「禅」の発売は日本では未定。アメリカでもニューヨークでのみ販売。しばらくはニューヨーク土産として喜ばれることでしょう。
「禅ティーニ」。
ニューヨークでしか味わえないジャポネスクが、ふと郷愁をさそい、「禅」の名にふさわしい瞑想的な酔いを演出してくれそうです。もう一杯下さい。
(チン・ペーペー)